YSGA第263回定例会の様子その4(VG)The Civil War その1〉

アメリカ南北戦争勃発150周年記念〈1861年-2011年〉

(VG)The Civil War
(VG/HJ邦題)大戦略南北戦争 1862年から開始キャンペーン

 お陰様で2月以来、今回の対戦を含め、総勢4人の方と、計5戦The Civil Warをプレイできました。今回の対戦では、15年ぶりのThe Civil Warプレイとは思えないほどの作戦の冴えをを見せた北軍を相手に、アメリカ南北戦争の一番面白い1862~63年を通しでプレイできるという幸せを噛み締めました。そんなわけで、ここまでの対戦で得た戦訓やプレイヒントなどを交えながら、後学の為に詳しく書き留めておきます。
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▲なおThe Civil Warの英文ルールは83年2月刊の初版と、83年9月の第2版とがあり、ホビジャの和訳は初版に基づいている。初版ではそれに関する和訳31ページの陸海共同戦闘の例が間違っており、2版英文ルールでは色々と明確化が施されている。なお初版同梱のチャートは黄色で、2版だとチャートの色は白になっているのが目印。一応、grognardにエラッタが掲載されているので2版ルールじゃなくても訂正は可能だが、初版ルールしか持たない方は、もし可能なら2版英文ルールをコピーしておくに越したことはない(エラッタでカバーしていない訂正も若干あり)。
ちなみにSNSマストアタックでも紹介されていたバベルプレスの「南北戦争記」、現在日本で容易に手に入るアメリカ南北戦争の通史本として、大いにお薦め。これからアメリカ南北戦争の戦略級やろうって人は必携ではないかと。

1ターン目(キャンペーンだと第4ターン:62年3・4月)終了時の盤面運良く初手のイニシアチブを得た南軍は、まずはニューオリンズに兵力を湧かせて、この重要極まりない港湾の防衛を優先。後手の北軍はグラントのテネシー軍を、目の前のシャイロー(コリンス)ではなく、開始時3兵力しかもたない南軍テネシー軍への攻撃へ向かわせる。これを受けてASジョンストンのテネシー軍は、リアクションで逃げ続けて次の手番で反転してコリンスへ至り、ブラックらの5兵力と合流。東部ではマクレランがJジョンストンへ消耗戦を挑み、これは陣地で撃退されたが、南軍は初戦でスチュワートとDHヒルが戦死。また東部の軍港アナポリスを発した北軍の一隊は、Neuse河を遡ってノースカロライナの州都Raleighを上陸して占領。これに対応してAPヒルが掃討へ向かう。
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2ターン目(キャンペーンだと第5ターン:62年5・6月)終了時の盤面 北軍はグラントのテネシー軍とビューエルのカンバーラント軍とをスタックさせて両軍の再編成を行い、グラントをカンバーラント軍の司令官として、次ターンからのジョージア州侵攻へ備える。南軍も急いでチャタヌーガを陣地→要塞化する。またCP消費的には非常に効率が悪いのだが、騎兵将軍の快速を活かして、アイランドNo.10の陣地へ守備兵力をピストン輸送(兵力規模が中規模となる4兵力まで)。トランス・ミシシッピィに位置するアイランドNo.10は、既に北部州となったミズーリ州に位置する為、南軍兵力単独では移動して入ることができないのだ。本来ならテネシー軍から兵力を抽出して2つ星将軍が率いて移動できるといいのだが、強力な北軍と対峙していて兵力を抜けず、メンフィスに兵力を湧かしたり、鉄道移動で遠くから輸送したりして、これにあてた。アイランドNo.10の陣地に中規模の兵が入れば、北軍ポーク単独では、なかなか落とすことができない。
 ちなみにルール〔13〕民兵は忘れがちだが南軍にとって、とても重要なのでよくよく注意したい。なお各シナリオ開始時の既出民兵の表示が無いので、開始時の北軍配置で判断するしかない。例えば1862年シナリオだと、アーカンサス、テネシー、サウス・カロライナ州の民兵は登場済みだと思われる〔既に配置で州内に北軍が存在する為〕。
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【東部戦域】 ノーザンヴァージニア軍司令官にリーが就任。再びマックが攻撃に出るがリーは初期陣地を捨ててウィルダネスの森へとリアクションで撤退。マクレランは腹いせにジャクソンを叩き潰してリーとの対陣を継続。
先にノースカロライナの州都Raleighに上陸した北軍は、昇進して6戦力を率いれるようになったAPヒルに叩き出される。しかし揺さぶりをかける北軍は、モアヘッド・シティ港へ新たな上陸を果たした。
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3ターン目(キャンペーンだと第6ターン:62年7・8月)終了時の盤面全景 北軍、満を持して西部戦域と海岸部で強力な攻勢に出る。南軍は苦し紛れにミシシッピィの向こう側でヴァン・ドーンの西部軍を中規模兵力の4兵力にしてセント・ルイス攻略へ向かわせる。The Civil Warでは、指揮官の戦術値の高低などは誤差の範囲内であり、兵力規模の違いこそ重大。セント・ルイスを守る北軍兵力は3兵力で小規模であり、中規模で攻めれば大抵勝利できるのだ。
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【東部戦域】 マックとリーはウィルダネスの森で対陣中(お互い睨み合って動けない)だが、海岸部では次々と北軍が河を遡っての上陸を果たし、掃討役のAPヒルを翻弄。また艦艇を河川に配して、南軍の鉄道移動を遮断。
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【西部戦域】 ミシシッピィ河の制覇を後回しにした北軍はグラントのカンバーランド軍でチャタヌーガの南軍要塞(立て籠もるはリーに追い出されたJジョンストンが新設したミシシッピィ軍)を攻め陥とし、ジョージア州アトランタへ向けての進撃を進める。Jジョンストンは騎兵フォレストの助けを得てリアクションでアトランタまで逃げ延びる予定。
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by ysga-blog | 2011-05-21 20:30 | 米南北戦争150周年記念 対戦 | Comments(0)
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