6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱

(WG誌55号/コマンド誌44号付)『沖縄』
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195740.jpg
▲中頭エリアで真面目に水際防御を試みる歩兵第九師団と独混四十四旅団

 Dublin編集長の尽力により、ここのところ毎年刊行できているYSGA会誌の2017年版〔特集「末期戦」〕に掲載予定で、現在O林さんがシナリオ製作ノートと共に推敲中の「沖縄」シナリオ3本。
 その3番目のシナリオで、日本軍が沖縄に配備する師団も無作為に第九、二十四、六十二、八十四師団の中から2~3個選定して一定の規定内で自由配置。
 米軍も日本軍の配置を確認した上で、自由に上陸可能海岸を選んで上陸できる〔勿論、複数の海岸への一斉上陸などは不可〕というフリー・ヴァリアント・シナリオをテストプレイしてみた。なお陸戦の推移を確認するのが主目的なので海空戦部分は省略している。
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195765.jpg
▲六十二師団エリアで両岸を警戒する歩兵第六十二師団

 事前に無作為判定した結果、日本軍師団は歩兵第九師団と六十二師団に決定、判定は、0=無し、1=第九、2=二十四、3=六十二、4=八十四師団として無作為にチットを3枚引く。ただし八十四だった場合は1ユニット毎に海没判定するもの。今回は0、1、3だった。
 これを受けて日本軍プレイヤーは方針「攻勢戦略」を選び、2つの重点配備エリアとして、中頭(北・中飛行場を含むエリア)と六十二師団エリア(前哨配備エリア含)を選定。中頭には第九師団と独混四十四旅団、六十二師団エリアには其の名の通り六十二師団を配置した。なお重点エリアには最低でも一個師団配置しなければならず、また陣地マーカを3つずつ配置できる。
 なお、今回の日本軍の防衛計画は、歩兵第二十四師団第三十二聯隊第一大隊長:伊東孝一大尉の著作「沖縄陸戦の命運〜その死闘の実相を明らかにし、かつ作戦の当否を敢えて問う〜」(非売品)に基づき、『軍は中頭と島尻北半部を併せ保持し、その地域内の西海岸一帯を防衛の重点とする。上陸した敵を海岸線近くの平坦・狭小の地に拘束し、当初決戦を断行する。砲兵の破壊力を主として、歩兵の突入でトドメを刺す。状況とくに迫撃砲弾の不足した場合は、持久作戦に転移して、強靭な戦闘を続行する』をシミュレートする狙いもあった。 

▼島尻で申し訳程度に侵攻可能海岸を守る海上挺身隊と遊撃隊
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195825.jpg
▼本島に兵力を抽出されて史実より少ない部隊で守る伊江島。それでも井川大隊は城山にあり。史実では北飛行場で捨て駒にされた特設第一連隊は伊江島飛行場の防衛に。
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195918.jpg
▼第1ターン174.png冒頭に決定するお互いの戦術チットは以下のとおり
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195941.jpg
▼米軍の砲爆撃は、日本軍主力の南進を阻むために主要な道路上に三枚ずつ二箇所に配置された。
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23200055.jpg
▼米軍の侵攻上陸は、日本軍主力の待ち受ける嘉手納海岸ではなく、太平洋側(東海岸の)与那原海岸に指向された。上陸第一陣はU.S.第1海兵師団と第7歩兵師団!!
 ちなみに米軍は「浸透」チットを選んでいるので、日本軍陣地をかすめて与那原の町に一歩踏み込んでいる(写真左端)。
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23200163.jpg
▼第1ターン174.png米軍射撃フェイズ終了時。米軍の期待に反して撃たれた日本軍の多くが影響なし。ここで前面の日本軍が混乱でもしてくれていれば、続く突撃の成功確率がグンッと上がったのだが...
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23200221.jpg
▼第1ターン174.pngの米軍突撃フェイズ。撮影用に突撃予定ヘクスに全て突撃スタックを進めている。
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195584.jpg
▼第1ターン174.pngの米軍手番終了時。海兵隊の大戦力で押せば鎧袖一触だと思われたが、そうは問屋が卸さず...
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_23195626.jpg
▼第1ターン174.png米軍手番終了時の米軍師団疲弊レベル表示テーブル。既に海兵師団は第1ターンの半分だけで疲弊レベル2に達しようとしているのが分かる。
6/24公開の沖縄戦映画「Hacksaw Ridge」には関係なく...(WG誌55号/CMJ#44)『沖縄』 自作シナリオ(完全フリー・ヴァリアント)・テストプレイ その壱_b0173672_22475669.jpg
【製作中シナリオ3の米軍上陸ルール抜粋】
米軍のセットアップ
 プレイの開始時にマップにある米軍ユニットはなく、第1海兵、第6海兵、第7、第96の4個師団が盤外に保持されている。加えて、もし沖縄の日本軍が3個師団守備であれば、これに第2海兵師団を追加する。
 
米軍の増援
第27師団:4月13日のターンの米軍移動フェイズ開始時に使用可能となる。
第77師団:4月16日のターンの米軍移動フェイズ開始時に使用可能となる。
 もし、日本軍の「総反攻」が開始された時(日本軍の突撃が実施された最初のターン)、未だ第27師団が使用可能となっていなければ、次の米軍移動フェイズの開始時に使用可能となる。

米軍師団の盤外保持
盤外保持
米軍は師団の幾つかを盤外に保持し“使用可能”な状態に保つことが出来る。
 シナリオ開始時に指定されたもの、増援として指示されたもの、15.32に従って回復のため取り除かれたもの、加えて後の上陸作戦のため自発的に取り除かれたもの、以上4種類が盤外保持される。
 米軍の自発的なに取り除きは15.32に準じて行われ、かつ15.32の条件を満たしていない場合、疲労の回復は行われない。

盤外保持した師団の投入
 盤外保持された師団は以下の方法でマップに登場する。
・変更された上陸ルールに従って。
・後続部隊として以前に上陸作戦が行われた上陸海岸から通常の移動コストを消費して。
・15.32に従って再配置(増援ユニットも可)

上陸ルールの変更
米軍の上陸に関してはこれまでのルール(18.15、18.16.18.23)に代え、以下のルールを適用する。

上陸許容量
米軍は、ゲーム中合計で7個師団までの上陸作戦が可能である。この範囲内で、「最初の上陸」、「計画された2次上陸」、「戦術的な上陸作戦」を行う。
(明確化)後続部隊として上陸海岸から上陸する師団は上陸作戦の師団としてカウントしない。

最初の上陸

4月1日に最大で4個までの師団を任意の海岸の1つから上陸させることが出来る。4月1日に上陸可能な師団は第1海兵、第6海兵、第7、第96の4個師団である。加えて、もし沖縄の日本軍が3個師団守備であれば第2海兵師団を追加し、この中から4個までを選択できる。

計画された2次上陸

 米軍はプレイに先立って2回までの上陸作戦を事前に計画しておくことが出来る。上陸作戦のターン、上陸海岸、使用する師団名を紙片に書き留めておくこと。上陸作戦には以下の制限が課せられる。

・2つの上陸作戦は、以前に行われた上陸作戦(「最初の上陸」または1回目の2次上陸)から5ターン以上後(間4ターン)のターンに計画されなければならない。
・2回の上陸作戦のうち、1つは2個師団まで、もう1つは1個師団までを投入できる。
・どちらかの上陸で上陸海岸に伊江島を指定すること。1回のみの時は指定しなくてもよい。

 2次上陸が計画されたターンの移動フェイズ開始時に、日本軍に計画を明示し、2次上陸を実施する。上陸するユニットは、計画された上陸海岸に通常の移動コストを消費して上陸し、可能ならば移動を継続できる。
 2次上陸を行う師団は、その移動フェイズ開始時に盤外保持されていなければならず、その条件を満たしていなければ2次上陸は実施できない。
また、自発的に2次上陸を取りやめることも出来る。
いずれの場合でも2次上陸が未遂に終わったならば、これの延期は出来ず、その権利を失う。実際に上陸を行わない場合、2次上陸が計画されていた旨を日本軍に伝える必要はない。

戦術的な上陸作戦

4月4日以降の任意のターンに上記、「計画された2次上陸」とは異なった方法で上陸作戦が可能である。以下の手順を踏むことで事前の計画なしに上陸作戦を実施することが出来る。このルールの導入により18.16 i)を無効とする。

1.(4月1日を含む)自軍移動フェイズに、上陸を予定する師団のユニットを、上陸を予定するへクスに隣接する海面に(架空のへクスを見立てて)配置される。

2.上陸を予定する師団は、盤外保持されたものに限られ、師団の一部のみを配置することが可能であるが、複数の師団を配置することは認めない。

3.これらの架空へクスは1へクス以上、7へクス以下の連続したへクス列でなければならない。対象として上陸海岸の他、海に隣接する完全平地(町も不可)へクスに対しても認められる。

4.隣接して配置しきれないユニットは自動的に盤外保持され、上陸に参加できない。

5.以上の手順により海上に配置されたユニットは、次のターンの自軍移動フェイズに、以下の選択肢が与えられる。
・上陸:隣接したへクスに移動力の半分(端数切り上げ)を消費して上陸し、可能なら移動を継続する。
・再配置:別の海上に再配置し、別の上陸作戦に備える。
・延期:上陸を行わず、そのまま留まる。
・盤外保持:上陸を行わず取り除かれ、再び盤外に保持される。

6.上記ケースはユニットごとに適用可能であるが、移動フェイズ終了時、先の4項全てが遵守されていること。また、上陸は連続したへクス列で行わなければならず、1ユニットでも上陸すれば上陸許容量の1個師団にカウントされる。

7.「計画された2次上陸」が実施されるターンに「戦術的な上陸作戦」を用いて上陸することはできない(海上に展開することは出来る)。
(明確化)「戦術的な上陸作戦」を用いて早期に伊江島に侵攻することを禁止しないが、「計画された2次上陸」を1つ失うことになる。
(明確化)「戦術的な上陸作戦」を用いて確保した沿岸へクスは、例えそれが上陸海岸へクスであったとしても後続部隊の上陸を認めない。

by ysga-blog | 2017-05-28 19:45 | 【大東亜"新秩序"戦争:総合】 | Comments(0)
<< 初めて同士で終日堪能...(G... 希望する作戦・撃滅策を追い求め... >>