YSGA第336回定例会の様子その2 (Hexasim)天下統一 Tenkatoitsu『長久手の戦い:1584年』その壱

(Hexasim)戦国時代シリーズ第2弾:天下統一

 ちゃあ狸さんが和訳サマリーを製作してくださったので、さっそく『長久手の戦い:1584年』を対戦してみた。
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▲初期配置終了時の盤面。状況的にはマップ右側が三河寄り、左側が小牧寄り。まさに長蛇の如き西軍が朝餉を使おうとしている時に、最後尾の三好秀次、長谷川、田中勢に徳川の先鋒が襲いかかろうとしている。
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 ゲーム・エンジンはチット・ドリブン方式。1ヘクス220メートル、1戦力約100人〔主な部隊ユニットは2~3戦力〕、1ターン約30分で、「山崎の戦い」「長久手の戦い」「関ケ原」(ただし関ケ原だけスケール変化)の三合戦を描く。今回は初プレイだし練習と言うことで一番ユニットの少ない「長久手の戦い」を試してみた。また、意外に長久手の戦い自体、今までゲーム化されていないので、その点でも興味があった。
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 ルールは複雑でもなく、難しくもないのだが、いかんせん指揮統制ルールが斬新に過ぎ、一日中、勘違いしては正しい解釈に気づきといった繰り返しで、ゲーム展開と盤面写真は、ゲーム評価の参考にならないことをお断りしておく。
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 写真のこの段階では気がついていないが、正しくはゲーム開始時、全ての軍勢(武門毎)には命令マーカが与えられていなくてはならず、命令変更したければ判定に成功しなければならない。
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 命令マーカは盤上のユニットに直接置いても良いが、プレイヤーの手元に置く本陣シートに登場する軍勢が全て記号(関ケ原のみ番号)付きで載っているのでそちらに配置することもできる。直接盤上に置くと敵から丸分かりなので、手元に配置して管理したほうが相手の意図が分からなくてより面白いと思う。
 ちなみに良く出来た事に、ユニットは名前と家紋の他に記号と色分けがなされており、識別し易いのがゲーマーフレンドリーだ。ある意味、名前と家紋がわからなくても記号とカラーリングだけで見分けられる。
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 なお、長久手の場合、唯一と言っていいシナリオ特別ルールによって、西軍(三好秀次ではなく池田勝入斎が総大将扱い)は全て再編成命令下で始めなければならず、必然的に奇襲を喰らうことになるのだが、これの訳し漏れに気がついたのは夕方になってからだった。
 上掲の写真では、(命令ルールを勘違いしているが)攻撃を受けること必定の後陣三人衆(長谷川、田中、秀次のJ、K、L)に再編成命令マーカを配置している。正しくは全ての軍勢ボックスに再編成命令が置かれていなければならない。
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 さらにこの4つの基本命令〔移動・再編成・攻撃・防禦〕に加えて、バトルプランという上級命令があり、これが発動すれば、特別な命令を下すことができる。ただしバドルプランの発動には、毎ターン、ダイスで判定するコマンド・ポイント〔大抵2~3ポイント〕を発令用にも割いて貯めておき、6面2ダイスを振って、貯めておいた命令ポイント以下を出さなければならない。
 なお、バトルプランによって、ゲーム中に下せる特別命令の数は局限されており、バトルプラン自体もゲーム中に1度しか発動させられないのが悩ましい。
 一つのカップに両軍ともチットを混ぜて無作為引きするのだが、カップには全般的移動、全般的再編成、イニシアチブ、西軍攻撃、東軍攻撃、そしてコマンド・ポイントで買い物したそれぞれの軍勢チットが入れられる。
 そして1ターンに最大3回移動できる可能性がある。それは全般的移動チットで1回、軍勢チットで1回、イニシアチブで命令変更に成功した場合に1回である。
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▲戦闘解決も、ある意味独特で、青ダイス2個赤ダイス2個をそれぞれ合計し、青の修正後ダイス合計を戦闘結果表の縦の軸、赤のそれを横の軸にとって、その合致したところが戦闘結果になる。
 上の写真を例にとると、岩崎城に篭る丹羽氏重を、池田恒興勢が攻撃した場合、池田勢がこの攻撃の為に移動して接敵したかどうかで修正が変化する。
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 例えば武将絵の描かれた恒興ユニットだけが移動接敵したなら、それは「進撃」と見なされ、練度2が青ダイス修正にプラス、兵力3が赤ダイスにプラスされる。
残り二つの池田勢は移動せず既に接敵していたとすると「乱戦」と見なされて、練度と兵力の合計が赤ダイスにプラスされる。
この場合だと2ユニット計で練度1+兵力5となり6が赤にプラスされる。
更に恒興は指揮値1(名前の右横に見える横棒1本)なので、青か赤、任意の方に修正1プラスできる。
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 これに防御側の命令が「移動」または「再編成」であれば+2、防御側が既に損失を喰らっているなら+1~2、他家の軍勢が同じ敵に接していて共同攻撃判定に失敗した場合でも貰える支援効果1つにつき+1、バトルプラン由来の特別命令「突撃」を受けている攻撃ユニットが一つ参加している事に+2が青ダイスに加えられる。
 この例における最終的な攻撃修正としては、青+3(指揮値1含む)、赤+9となる。

 次に防御効果としてのマイナス修正だが、攻撃側が一つでも移動して接敵しており防御側の受けている命令が「攻撃」だとすれば『反撃』と見なされ、青ダイスに練度分、赤に兵力分の修正を加える。同じ状況で命令が攻撃でなければ『槍衾』と見なされ、青に火力(名前の右横にある●の数)分、赤に練度と兵力合計分。攻撃側が一つも移動して接敵していなければ『乱戦』と見なされ、地形がそれを許せば赤に火力分、青に練度と兵力合計分入る。
 この例で言うと、攻撃側に移動接敵がいて、城に篭る側は非攻撃命令(攻撃命令だと城を捨てて出撃必至)なので、『槍衾』となり、青にマイナス(△)1赤に△1となる。
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さらに地形効果(攻めてくるヘクスサイド毎に累積)として、閉じられたヘクスサイド越しに進撃vs.槍衾なら青△1、斜面マークの下から上へ2箇所で青△2の計△3が適用される。
 これに更に攻撃側の命令が「移動」「再編成」なら青△2、攻撃側の被っている損失(1~2)、防御ユニットが名のある武将であればその指揮値が適用される。
 この例における最終的な防御修正としては、青△4赤△1となり、先の攻撃修正と合わせると青△1(+5△6)赤+8となる。

 この場合、出目が青7赤5だったとすると、最終的に青6赤13となり、その結果は『dRRとなる。その意味は「防御側1ヘクス退却と、その他防御ユニットも退却」となる。岩崎城は城と呼ばれているだけでゲーム上は単なる丘の上に過ぎないので、丹羽氏重は敵ZOCを避けて1ヘクス下がる。なお、小さな「R」が意味する「その他防御ユニットも退却」とは、原則としてマストアタックの本作において、選ばれた主防御(先陣)ユニット以外の防御ユニットを指す。例えば周囲6ヘクスを囲まれたユニットがそれらをマストアタックしなければならない場合、その内ひとつが先陣ユニットとなり、残り5つは便宜上その他防御ユニットとみなされる。
 そして攻撃命令を受けている攻撃側は、必ず戦闘後前進を行わなければならない。ただしスタック制限は常時1ユニット(スタック厳禁/通過も不可)なので、必然的に戦闘後前進できるのは1ユニットだけとなる。

 なお勝利条件としては、サドンデス条件が総大将の討ち取り、それ以外はVPの差で競われ、ヘクス占領VPか、除去ユニットの練度分だけVP、指揮値を持つ武将の首級ひとつにつき1VPとなる。なおユニットの除去=首級にはならず、討ち取り判定必須。
 従って岩崎城の5VP(長久手シナリオ唯一の占領VP)は大きい。反対に丹羽氏重は指揮値を持たない武将で練度もゼロなので除去してもVPにはならない。
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 移動はとても単純で、移動命令で4移動力戦闘命令で3移動力防御命令で1ヘクス移動できる。なお、再編成命令では移動できないが、敵の3ヘクス以内にいたら4ヘクス離れるように退却しなければならない。また、同じ名前を持つ複数ユニットからなる軍勢の場合、例外を除いて必ず繋がっていなければならない。
▼そして移動コストは一目で分かるように工夫されていて、ヘクスサイドに穴が開いていれば1移動コスト、穴のない連続線ヘクスサイドおよび川の点線ヘクスサイドなら2移動コスト、斜面の上へは2移動コスト、下りなら1移動コスト、道路(Road)は0.5移動コスト、小道(Path)は1移動コスト、道のない池は進入禁止となっている。なお、移動命令では敵に隣接できない。攻撃命令では原則として(移動コストで換算して)最も近い敵へ向けて移動を強いられる。
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by ysga-blog | 2017-06-17 20:58 | 【戦国日本ゲーム:総合】 | Comments(6)
Commented by 龍虎 at 2017-06-22 14:29 x
これは、是非の最上級「じぇひ」やってみたい!
Commented by ysga-blog at 2017-06-22 19:16
おおっ、龍虎殿、コメントかたじけない!!

 もともと、龍虎さんの「慶長出羽合戦」が10月20日発売のコマンド付録ゲームになるってんで、その特集を盛り上げるために、この天下統一の「関ケ原」をプレイして紹介しようという意図から今回のプレイに至ったのです。
 理想を言えば、龍虎さんと、この「関ケ原」を対戦して、それを記事にまとめることです。
 その折は、じぇひ、参陣してたもんせ。
Commented by 龍虎 at 2017-06-22 21:54 x
惟新入道言うところの「御味方しもんど」
ということで、じぇひ対戦というか
ご指導下さい。
Commented by ドスマン at 2017-06-23 05:51 x
Hello, if you need any help for Hexasim 天下統一, do not hesitate to ask here or on boardgame geek. I was among the testers. 日本語の質問も良いです
Commented by ysga-blog at 2017-06-25 23:22
ドスマンさん、心から感謝します。素晴らしいゲームのテストプレイヤーにコメントいただけて感激してます。天下統一、日本の戦国ゲーマーから見ても、とても高く評価できます。
 また、質問ありましたら書き込みさせていただきますので、その際は宜しくお願いします。
Commented by ドスマン at 2017-06-26 05:19 x
François Van Der Meulenの天下統一ゲーム原則は大名家命令とチットプルシステムです。特別なので, すばやく簡単に管理できます。いつでも質問を聞かせてください。
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