そしてそして勝ちましょう...War Storm Seriesシステム解説❺(Compass)Paths to Hell 東部戦線1941

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戦車突撃〔Armored Assault〕
 AFVによる戦車突撃は、他のゲームでいう移動中のオーバーランの形をとる。
 下の写真を例にとると、ヘクス708のT-28B多砲塔戦車が、ヘクス609の独軍機関銃小隊に戦車突撃を仕掛けるとする。
 戦車突撃の条件は、次の2つ。

⑴.蹂躙目標のヘクスに侵入する移動力消費に加え、突撃直前のヘクスに戻る移動力を残していなければならない(負けて退却する移動力的余地を残していなければならないということ)。

⑵.白兵戦力を持つ車両ユニットが存在するヘクスへ戦車突撃してはならない。
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 突撃発起点も目標ヘクスも平地なので、戦車は2+2=4MP支払えばヘクス609へ突撃できる。歩兵等と異なり戦車突撃では突撃前モラルチェックを必要としない。
 踏み込まれる歩兵〔機関銃〕としては、対戦車突撃の形態で防御射撃できるが、対戦車突撃前モラルチェックを必要とする。
▼目標ヘクスに突入した戦車は、「AFV白兵戦換算表」を見て、白兵戦力を求める。ソ連軍T-28B多砲塔戦車の場合、完全戦力面で8戦力となる〔写真が見切れていて申し訳ない〕。
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▼対する機関銃小隊は、既に1(One)ステップロスしているので2戦力となる。
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 戦車突撃の解決は、白兵戦闘比ではなく、通常の射撃戦闘結果表を使用する。ここで異なるのは、AFVの防護値は地形に依存せず、一律最低の「2」であること。言い換えれば、どんな重戦車も一律最低の防護値で歩兵の肉薄攻撃を耐え凌がなければならない。対する徒歩(機関銃)タイプは平地の防護値2となる。
 8火力の場合2D6で6~8で敵機関銃小隊に1ステップロス、5以下で2ステップロス(既に1損害喰っているので除去できる)を与えることができる。
 一方の機関銃小隊による2火力の場合、通常だと4以下で命中するのだが、戦車突撃中のAFVは移動目標とされる為、不利な+1ダイス修正が適用されるため出目3で戦車1損害、ピンゾロでのみ2損害を与えられる。 
 その結果、どちらかが一方的に損害を受けると、その側が白兵戦に負けた事になり退却しなければならない。それがAFVだと突撃発起点ヘクスへ1ヘクス戻り、負けたのが徒歩タイプなら3ヘクス退却しなければならない。
そして負けた側は中隊モラルチェックを強いられる。
 そして戦車突撃を実施したAFVは、結果にかかわらず移動はそれで終了となる。
 なお、お互いに損害を出した場合には白兵戦は膠着し、そのまま同一ヘクスに混在する。
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対戦車突撃〔Anti-Armored Assault〕 
 下の写真(見難くて御免)を例にとると、独軍37㍉高射機関砲搭載5t牽引車:Sd Kfz 6/2のフルスタックに、赤軍歩兵「A」中隊が対戦車突撃を行うとする。
いずれもSd Kfz 6/2のヘクスに侵入する移動力を残している。
 突入されるSd Kfz 6/2×3ユニットは突撃前防御射撃で、それぞれの歩兵小隊に対し1ユニットずつ(3火力)射撃することにした。徒歩の移動目標なので当たりやすいマイナス1ダイス修正が適用されたが、いずれも外れた。この後の対戦車突撃前モラルチェックを考えると赤軍歩兵「A」中隊長がいるヘクスに集中射撃した方が良かったかもしれない。
 敵AFVに対して突撃する非AFVユニットは、まず対戦車突撃前モラルチェックを行わなければならない。
 赤軍歩兵「A」中隊の士気値は7。ただし敵AFV1ユニットにつき不利な尻込みダイス修正+1が適用される為、ベースの7から3引かれて4となる。「A」中隊長とスタックしている歩兵小隊だけは指揮値1が有利な修正となるので5以下で成功する。
 その結果、2個小隊が成功して突撃する。モラルチェックに失敗した小隊には活性化済みマーカが置かれる。 
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▼ 無傷のSd Kfz 6/2は白兵戦力換算表で4戦力を持つので、3ユニットで12戦力となる。
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▼ これに対し無傷の歩兵小隊は4戦力を持ち、これが2個あるので8戦力となる。
解決は射撃戦闘結果表を使い、Sd Kfz 6/2による12火力射撃には、徒歩の移動目標に対するマイナス1ダイス修正と、歩兵が6ステップ以上密集している事によるマイナス1修正による計マイナス2修正が適用される。
 歩兵の方の8火力射撃にはSd Kfz 6/2が6ステップ以上密集している事によるマイナス1ダイス修正が適用される(なお、車輌は動いていないと見なされる)。
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▼戦闘結果表を見れば分かる通り、12火力の最大結果は8であり、歩兵4ステップロスの可能性もある。逆に8火力の最大結果は6であり、Sd Kfz 6/2が3ステップロスの可能性がある。
 そしてお互いにステップロスを出せば、白兵戦は膠着状態に陥りそのままヘクスにAFVと歩兵とが混在したままになる。なお、対戦車突撃を受けた車輛小隊が2打撃またはそれ以上の打撃を受けると、その車輛中隊は中隊モラルチェックを強いられる。
 もしどちらか一方だけがステップロスを受けると、その側が白兵戦に負けた事になって退却を強いられる。攻め込んだ歩兵なら3ヘクス退却、Sd Kfz 6/2なら1ヘクス退却となる。
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177.png戦車突撃と、それへの対戦車装甲突撃の例175.png

 AFVだけで、指揮官と歩兵2ユニットのスタックに対して戦車突撃を行う。
迎え撃つ歩兵スタックは6ステップ、かつ未活性でリアクションマーカーは置かれていない。

1. AFVが歩兵スタックに隣接し、戦車突撃を宣言する。

2. 歩兵スタックが対戦車突撃を宣言する。

3. AFVによる突撃前防御射撃。AFVのいるヘクスの地形を適用する。
移動中の目標のため△1修正。

4. 対戦車突撃を行う歩兵ユニットによる対戦車突撃前モラルチェック。
この場合は1ユニットのみ。AFVに対する△1の修正。

5. 対戦車突撃を行う。射撃戦闘結果表で射撃力を使用する。
戦車の防護値は地形に関係なく常に‟2”となる。

6. 戦車突撃を行う。射撃戦闘結果表で戦車突撃力を使用する。修正は2種類のみ。

7. 歩兵が何らかの損失を受けたら敗北となる。歩兵は退却を行い、その中隊はモラルチェックを行う。
 歩兵が敗北しなかったらAFVは任意の方向へ離脱しなければならない。

by ysga-blog | 2018-02-03 06:00 | 【その他戦術級ゲーム:総合】 | Comments(0)
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