(HJ)ビターエンド/Bitter End ブダペスト救出作戦プレイしました

▼(HJ)ビターエンド/Bitter End ブダペスト救出作戦
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 あくまで個人の感想ですが、発売直後に購入し、10年前に対人戦を諦めて手放したビターエンドを入手以来25年を経て遂に対人戦でき、感無量です。昔(高校時分)は難易度の高いルールと思っていましたが、今読んでみると意外なほど簡単なルールに驚きました。また、いつか実践する日もくるだろうと、1987年に入手したっきり、今まで日の目を見なかったホワイトファングの会誌(第9号)に載っていた、ビターエンド作戦研究の検証も行いました。なお史実展開の確認には、コマンド13号の歴史記事を参照しました。
 なお今回はコンパス版のルールに基づいてプレイしています。なぜならコンパス版の方がルールが随所に明確化されており、最低1ヘクス移動が認められるようなるなど、両軍が柔軟に戦えるようになっているからです(詳細後述)。

第1ターン(1945年1月1日)独軍終了時の全景 ちなみにヒストリカル・シナリオの選択ルール全込みでのプレイです。天候は曇天、ソ連軍予備解除は「B」
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第1ターン(1945年1月1日)ソ連軍終了時の全景
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▼第1ターン(1945年1月1日)終了時のブダペシュト市街
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第2ターン(1945年1月2日)独軍終了時の全景 天候は曇天
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第2ターン(1945年1月2日)ソ連軍終了時の全景 予備解除された第5親衛騎兵軍団が「突破戦法」にて南部独軍の首根っ子を切断。突出した南部独軍装甲部隊は、ほぼ全て補給切れに
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第3ターン(1945年1月3日)独軍終了時の全景 どうせ補給切れだ。それならブダペスト方面へ突っ走ってドナウ西岸のソ連軍をごっそり補給切れにしてやると前進(HJ版では道路の通っていない橋にコンパス版では道路が通っている事に留意)。補給切れの独軍ならブダペストに近づいてもソ連軍を刺激(解除)しないので。その結果、ソ連軍ブレイヤーは全て補給切れだと早合点して移動。しかし占領したばかりのブダペスト北隅の橋に鉄道が通っていることが判明して、突破フェイズの移動では補給下での移動に戻しました。逆に言うと独軍ブダペスト守備隊は、市街南北隅の鉄道橋を死守すべきだと。
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第3ターン(1945年1月3日)ソ連軍終了時の全景
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※今回コンパス版のルールでプレイする為にHJのルールと読み比べてみて感慨深かったのは、参考にしたホワイトファング会誌のビターエンド作戦研究記事(桑島良明/著)に、HJビタエンの問題点として挙げられていた以下の点が全て解消され、明確化されていること。ディベロッパーは、かなりビターエンドをやりこんでいるのが分かる。

1).シナリオ勝利得点として名前が挙げられている都市名がマップに見当たらない(それらしいのは有る)。
→ホビジャ版では謎の都市だったTATAとは、ホビジャ版マップの第4SS装甲軍団攻撃発起点(小川の西側小さな湖ヘクスサイドの下)にある「Tatatovaros」の事だった。そんなの分かるもんか。都市名が全然違うじゃないか!? 《09.10.24追記》
→ソ連軍仮想ヴァリアント配置で基準となる「SENTENDRE」だが、コンパス版もホビジャ版と同じく、ここしかないと思われる都市名は「SENENDRA」で微妙に名前が違う。しかし総合的に判断して、ルール記載の場所は「SENENDRA」で間違いはないと思われる。と言っても上記のTATAと違って、仮想ヴァリアント配置なんて使わないので、これに関してはあまり問題はない。《09.10.24追記》

2).ドナウ河ブダペシュト南方CZEPEL島に架かるSZAZHAMOMBATTA橋に、なぜか道路が通っていない事で、ドナウ西岸のソ連軍が全て補給切れに陥れられる危険性が高い。
→コンパス版では一級道路が通っている。ホビジャ版はデザイナーの指示ミスだったと思われ。そのお陰であたらゲームバランス悪化を招く事態に...。《09.10.24追記》

3).ある橋の爆破は、1ゲームターン中に何回行って良いのか明確化されていない。
→ルール改訂と共に明確化(後述)。《09.10.24追記》

 著者の桑島氏は文末に、『このゲームの第2版を出してもらいたいと思っている(絶版のゲームに第2版が出るはずはないと思うが)』と記してあるが、コンパス版はまさにその第2版であり、HJルールと比較した場合、以下の修正/追加と明確化が施されていた(あくまで個人的に気が付いた点であるが)。

・コンパス版の最重要ルール変更:退却がヘクス数ではなく、移動力換算と明確化された。
 例えば1-2-4の歩兵が平地(防御レベル1)で守っていて戦闘結果5を被ったとする。ここから防御レベル1を引いた4の結果をステップロスまたは退却で満たさなければならないが、この弱っちぃ歩兵は1ステップしか持たないのでステップロスではなく退却を選択した。しかし退却可能なのは真後ろの森林荒地しかないとする。森林荒地の地形コストは4MPである。従って森林荒地に1ヘクス退却すれば、4移動力分の退却を満たしたと見なされる(これはルールブックの例示で明確化されている)。
 これにより退却はあくまでヘクス数換算だったホビジャ版では、ユニットの消耗率が高く、堅い地形にいるとかえって退却強制でユニットが吹き飛ぶという珍現象が多発した。またこれにより地形の険しい北方ルートや第4SS装甲軍団正面の山脈地帯の方が、ソ連戦線の崩壊が早かったりした。そのため巷で取り沙汰された南方シフトなんてしなくても、真っ正面から突進してブダペストを救出する確率もかなり高かった。《09.10.24追記》

・最終的な戦闘結果の数字が、ユニットの許容移動力を超過していれば正規のステップロスとは別に追加で1ステップロスを被らなければならなかったが、この場合の移動力はユニット記載の額面移動力であると明確化。ホビジャ版では補給切れで移動力が半減していたら、その半減移動力を基準にするのではないかという解釈も根強かった。従ってその解釈でプレイしているとユニットの消耗率が高かった。《09.10.24追記》


・コンパス版の地形効果表では、自動車化/機械化/装甲〔機甲〕ユニットでなければ、道路がなくても強荒地に4移動コストで進入できるようになった。《09.10.24追記》


・独軍駆逐戦車は対戦車砲と見なされる。ただし純粋な戦車とは見なされず装甲効果(ダイス有利△1)は得られない。しかしその機動性によって戦車が地形から被る罰則は適用される(森林荒地にZOCが及ばなかったり、険しい地形に路外では侵入できなかったり)。

・補充ポイントでは、駆逐戦車や工兵など特殊兵科の復活や再建ができないと明確化。

・補給下のユニットには最低1ヘクス移動が認められるようになった。ただし非補給下のユニットは不可。

・常時スタック制限適用に関して、移動中、退却中、戦闘後前進中にも適用されると明確化。

・攻撃力ゼロのユニットも便宜上攻撃に参加できると明確化。これによりゼロ攻撃力でも装甲効果や工兵効果を与えるために攻撃に加わったり、戦闘後前進に加わるために攻撃に参加するといったことができるようになった。

・同一ヘクス内戦闘においても、ユニットの戦闘力に影響を与える地形効果は依然有効であると明確化。例えば森林荒地での同一ヘクス内戦闘では、依然、戦車や機械化歩兵の攻撃力は半減される。

・退却に関して、移動力換算の為に最低1ヘクス移動の考え方は適用できない。

・攻撃側に対戦車砲、高射砲、駆逐戦車が加わっていたとしても、防御側の装甲効果を打ち消す要因にはならない。

・橋(自軍支配下)の爆破に関して、自軍プレイヤーターンならいつでも無条件にダイス判定なしで爆破できる。
 ただし敵軍プレイヤーターンに行うなら、ダイス判定4以下成功であり、この爆破判定は一つの橋に対して1ターンに1回しか行えないと修正&明確化。

・破壊された橋は、以後、浅瀬と見なされる。

・予備拘置されているソ連軍18戦車軍団32機械化歩兵旅団は、セットアップの段階でブダペスト篭城軍と接敵しているが、それによって予備解除はされない。あくまでスケジュールに従って解除されるか、補給下の枢軸軍が隣接/侵入してきた場合に限られる。

・ブダペスト攻囲軍の解除に関して、歩兵だけでなく対戦車砲も解除可能となった。またドナウ河北岸の独軍に関しては、ブダペスト市街から15ヘクスというカウントは、ドナウ河東岸沿いに15ヘクスとカウントする。ただし突撃ボートで南岸に渡河してきた場合には、通常通り15ヘクスの範囲内であるかどうかが問われる。
 またブダペストの篭城軍が全滅するか、全て市街から脱出してしまった場合、攻囲軍は以後、行動の自由を得る(常に市街から2ヘクス以内に位置するという攻囲義務から解除される)

・ターン終了時にブダペスト篭城軍の周りに切れ目のない戦線ができていない場合、そういった各ターン2VPずつ独軍が得られる。

・天候判定は、第1ターンも含めて、毎ターン必ず行うと明確化。

・セカンドトライこと12ターン以降の奇襲宣言は、独軍戦闘フェイズ開始時に宣言すると、その宣言のタイミングが明確化された。。《09.10.24追記》

by ysga-blog | 2009-10-12 17:29 | (HJ)Bitter End 対戦記 | Comments(0)
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