(GMT)WW2:バルバロッサ・トゥ・ベルリンは42年、43年開始キャンペーンが面白い!!その3

1943年夏より開始キャンペーン:
「閉ざされる包囲環」
シナリオ名「ビェルゴロトからベルリンまで」


▼第15ターン(44年秋)終了時の盤面。ソ連軍、遂にイースト・ウォールを抜いてオデッサを陥とし、ルーマニアに踏み込んでこれを降伏に追い込む。イタリアの米英軍も南フランスへの兵力シフト開始。
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▼第16ターン(45年冬)終了時の盤面。ドイツ軍、最終勝利を目指し、アルプス要塞カードを切って、ミュンヘンを補給源化。史実に置き換えるとベルリン陣地化が選択されたわけだが、せっかくのゲームならばとこちらを選択。これに伴いベルリンに置いていた「ヒトラー電撃戦(コマンド誌80号付)」のオプション・ユニットをヒトラー面からゲーリング面へ。しかし今回の枢軸軍が幸運なのは、毎ターン50%の確率で発生するはずのヒトラー死守命令(違反したユニット毎にマイナス1VP)が、これまで全く発生していないこと。ヒムラーいわく「総統が奇跡を起こされた」といったところか。
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▼第16ターン(45年冬)終了時の西部戦線。ドイツ軍はパリに撤退するが、橋頭堡の問題で南フランス上陸ができなかった事で進撃ペースが遅くなった上に、増援カードの巡りが悪く、パットン・カードがあるのに、米第3軍ユニットが登場していないので、テキストを活かせなかったと、地団駄を踏む米英軍プレイヤー。ベルリンへの進撃は無理かもしれないが、既にドイツ軍のVPは9点であり、あと9点失わせれば、例えドイツ本土を席巻しなくても連合軍が勝てるのである。
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▼第16ターン(45年冬)終了時の東部戦線。ルーマニア降伏後、急速に崩壊したドイツ軍南部戦域。既にブダペストとベオグラードはハンガリー軍だけで守る、捨て駒配置。しかしその分、ポーランド・東プロイセン方面の守りは堅く、ソ連軍も攻めあぐねる。
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▼第17ターン(45年春)終了時の盤面。春の泥濘にも阻まれて、連合軍、遅々とした進撃に終始。ドイツ軍は最終勝利(粘り勝ち)への期待を抱く...
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▼最終第18ターン(45年夏)終了時の盤面。これまで一度も出なかったヒトラー死守命令が発動。これによりドイツ軍の期待は無惨にも打ち破られ、ステップ減少用の軍団ユニットが予備ボックスで枯渇した事から、遂に防衛線が破断界を越えて、各地で大突破を受ける。かくして9VPは次々と囓り取られ、遂にゼロへ。
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▼最終第18ターン(45年夏)終了時の東部戦線。ワルシャワこそ死守したものの、ケーニヒスベルグ、ブレスラウ、プラハ、ブダペスト、ベオグラードが陥落。
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▼最終第18ターン(45年夏)終了時の西部戦線。写真はパリが陥落して連合軍の勝利が確定した瞬間。
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▼かくしてドイツ軍の勝利得点はゼロとなり、敗北が決まった。
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1943年夏開始キャンペーン:
「閉ざされる包囲環」
選択シナリオ名「ビェルゴロトからベルリンまで」
日本語訳


ゲームは、両プレイヤーによるターン10(1943 年夏季)開始時の命令についてのサイ振りから始まり、ターン18(1945 年夏季)の終了までの合計9ゲーム・ターン、あるいは連合軍又は枢軸軍が自動的勝利の得点を挙げるか、あるいは一方のプレイヤーが投了するまで続く。

初期VP段階:枢軸軍が29VPs

以下の*イヴェント・カードはすでにプレイされており、ゲームから取り去られていることになる。:プレイされて取り去られた全ての*イヴェント・カードは、このシナリオのプレイ中に行われるいかなる前提要件又は他のイヴェントの制限又はマップ・プレイをも満たすためにプレイされたものと見なされる。

枢軸軍(合計で18 枚のカードを取り去る):37 枚のカードがイン・プレイで残っている。
電撃戦デッキ:1、3~4、6~9、13~14、16~19、22~24
総力戦デッキ:26、34

連合軍(合計で16 枚のカードを取り去る):39 枚のカードがイン・プレイで残っている。
電撃戦デッキ:1、2、4~5、7、9、11、13~15、19、21~22、24
総力戦デッキ:31、36

初期手札:各プレイヤーは、7枚のカードを引く。枢軸軍の初期カード引きには、カード#27&42を含まねばならない。連合軍の初期手札には、カード#34(「ハスキー作戦」)を含まねばならない。自身の手札を見た後に、枢軸軍プレイヤーは「マリガン」(引き直し)を要求し、自身の手札から4枚まで(強制的なカードをむ)を捨て札できる。捨て札は、手札が7枚に満たされるまでデッキから補充される。枢軸軍プレイヤーがマリガンを実施した後に、連合軍プレイヤーは同様の手順を行う。捨て札は、捨てられた後も内容を明らかにしない。
次に、プレイヤー諸氏は最初のゲーム・ターン(1943 年夏季)についての自軍の命令のサイを振り、「ヒトラーの指揮権掌握」がすでにプレイされているので枢軸軍はサイの目に+2を加え、以降は通常のターン・シークエンスに従う。連合軍プレイヤーは、1943 年夏季ゲーム・ターンの「戦略カード引きフェイズ」時点で+1カードであることに注意。

初期マーカー:「工業疎開」ターン2、「米軍の増強」ターン4、「武器貸与法」ターン5、「トーチ作戦」ターン7、「工業疎開+1カード」ターン10、要塞破壊マーカー:Sevastpol、パルティザン・マーカー:Pinsk、Sarajevo、Orsha-Mogilev、使用可能独軍陣地:2個「独軍陣地1」&2個「大西洋の壁陣地1」、中立国セットアップ:1941 年BtB ターン1の初期セットアップと全く同じ。

枢軸軍のセットアップ:

永久除去:イタリア第8軍

除去ボックス:1個イタリア軍歩兵軍団、1個イタリア軍機械化軍団、ハンガリー第2軍、3個独軍歩兵軍団、
3個独軍装甲軍団、1個ルーマニア軍団、独アフリカ装甲軍

予備ボックス:2個独軍歩兵軍団、2個独軍装甲軍団

西部戦線:1個独軍歩兵軍団を以下に:Oslo、Trondheim、Bergen、Holland、Brest、Marseilles
占領下のフランスのどこかにスタックせずに:(独第1軍)&(独第7軍)
西方の壁陣地1をStuttgart & Saar に

南方戦線:1個イタリア軍歩兵軍団を以下に:Genoa、Trieste、Zagreb、Rome、Albania、Naples、Taranto、Palermo、Syracuse、1個ブルガリア軍団を以下に:Sofia、Salonika、Plovdiv、1個独軍装甲軍団 Messina、1個独軍装甲軍団をイタリア本国内のFoggia からNaples ラインの北のどこか。
Budapest:ハンガリー第3軍、Bucharest:(ルーマニア第3、第4軍)
Athens:1個独軍歩兵軍団 Crete:1個独軍歩兵軍団
Belgrade:1個独軍歩兵軍団&1個ハンガリー歩兵軍団

東部戦線:枢軸軍は、自軍ユニットの主戦線から西のソヴィエト連邦の全てを支配している。加えて、Novgorod& Rostov-Yenya も枢軸軍の支配下。注記されていない限り、全てのユニットは独軍:
Luga:第11軍、Kholm-Demyansk:(第18軍)、Velikiye Luki:第16軍、Smolensk:第3装甲軍、Minsk:1個歩兵軍団、Gomel:1個歩兵軍団、Bryansk:第4軍、Orel:陣地1、第2装甲軍&第9軍、Konotop:第2軍、Kiev:1個ハンガリー軍団、Odessa:1個ルーマニア軍団、Sevastopol:1個ルーマニア軍団、Kharkov:第4装甲軍&SS 装甲軍団、Stalino:(第1装甲軍)&第8軍、Melitopol:(第6軍)、Kerch:(第17軍)

連合軍のセットアップ:

永久除去:2個英連邦軍団、英砂漠軍、ソヴィエト機械化南西正面軍、以下の4個ソヴィエト歩兵正面軍:南西正面軍、ステップ正面軍、ヴォロネシ正面軍、南方正面軍

除去ボックス:13個2-1-3ソヴィエト歩兵軍、スターリングラード正面軍&2個打撃軍(第1打撃軍&第
2打撃軍)

予備ボックス:(英第8軍)、2個英連邦軍団、6個ソヴィエト軍2-1-3歩兵軍、2個ソヴィエト戦車軍(第
2戦車軍&第6戦車軍)

西側連合軍:連合軍は、北アフリカの全てとマルタ島を支配する。中東も中立国のトルコを除いて全て連合軍が支配している。全3個の橋頭堡は、侵攻配置に使用可能。
Alexandria:1個英連邦軍団、Basra:1個英軍団、Mareth:1個英軍団&1個英連邦軍団
Tunis:(英第1軍)、Bone:1個米軍団、Sousse:1個米軍団

ソヴィエト軍部隊:
注意:「歩兵軍」という用語は、1個ソヴィエト軍2-1-3(裏面1-1-3)歩兵軍を表す。ソヴィエト軍主戦線の背後は全て連合軍の支配下。
Leningrad:陣地1、(レニングラード正面軍)&歩兵軍
Tikhvin-Volkhov:歩兵軍
Valdai:ヴォルコフ正面軍
Rzhev:北西正面軍&(第3打撃軍)
Vyazma:カリーニン正面軍&第4打撃軍
Kaluga:西方正面軍&歩兵軍
Moscow:スターリン&第4戦車軍
Tula:陣地1、ブリヤンスク正面軍&歩兵軍
Elets:中央正面軍&第3戦車軍
Kursk:陣地2、第1ウクライナ正面軍、予備正面軍、第1戦車軍
Voronezh:陣地1、第2ウクライナ正面軍&第5戦車軍
Voroshilovgrad:陣地1、第3ウクライナ正面軍&第4ウクライナ正面軍
Rostov:(ドン正面軍)&(第5打撃軍)
Kamenskava:歩兵軍
Krasnodar:(コーカサス正面軍)&歩兵軍

選択特別1943 年シナリオルール:
下記に詳述された2つの政治的選択ルールは、歴史愛好家であればこのシナリオで一緒に使用するはずである。

ヒトラーの政治的強迫観念:

ロシアにおける1943 年夏季戦役についてのヒトラーの計画は、彼の軍事方針が中立国とりわけトルコの評価に及ぼす影響に深く関係していた。ソヴィエト連邦内での強力な攻勢なしでは、ドイツが弱体化していることを気づかれると信じていた。その結果が以下のルールである。:
もしも、1943 年夏季(ターン10)の終了フェイズまでに、枢軸軍カード#27(「ツィタデレ作戦」)がイヴェントとしてプレイされなかったら、サイを1つ振る。:1又は2の目で、トルコは連合国陣営で参戦する。トルコ軍ユニットは、ブルガリア、ルーマニア、アルバニア、ユーゴスラヴィアに進入でき、連合軍プレイヤーの支配下となる。追加されるトルコ全土のVPスペースは、連合軍支配下と見なされる。このルールの精神において、イヴェントとして「プレイされた」とカウントするためには、「ツィタデレ作戦」イヴェントによって活性化された少なくとも1スペースが1つ以上のソヴィエト軍ユニットの攻撃に参加しなければならない。

チャーチルの「柔らかい脇腹」計画:

もしも、1944 年冬季ターンの終了フェイズに、西側連合軍ユニット(英、英連邦、米)がヨーロッパ本土に存
在しなければ、2VPを加える。本土とは、イタリア本土(Sicily やMessina は除く)、ギリシャ、ユーゴスラヴ
ィア、ブルガリア、両フランス、ベルギー、ネーデルランド、デンマーク、ノルウェイと定義される。橋頭堡スペースは、「本土」としてカウントしない。

・ターン記録欄のイヴェントについてのマーカー配置の注意
下記は、ターン10 を通して、歴史的にプレイ又ははねつけられた時にターン記録欄上で使用しているイヴェント・マーカーの完全なリストである。

ターン1 1941 年6月 バルバロッサ作戦
ターン2 1941 年夏季 OKH の協議
ターン3 1941 年秋季 「タイフーン作戦」、ヒトラーの宣戦布告、ゾルゲ
ターン4 1942 年冬季 シュペーア、米軍の増強
ターン5 1942 年春季 ヒトラーの指揮権掌握、武器貸与法、パルティザン
ターン6 1942 年夏季 ブラウ作戦、工業疎開-戦車軍、総力戦の開始
ターン7 1942 年秋季 ルフトヴァッフェ補給、トーチ作戦
ターン8 1943 年冬季 総力戦
ターン9 1943 年春季 対潜水艦戦の勝利
ターン10 1943 年夏季 工業疎開+1カード
by ysga-blog | 2010-07-17 19:42 | (GMT)バルベル再評価への道 | Comments(0)
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