YSGA第263回定例会の様子その7(VG)The Civil War その4〉

8ターン目(第11ターン:1863年7/8月)終了時の盤面全景 このターンも結構延長し、激戦が各地で展開された。北軍は打開策を求めてモービル沖合のモーガン要塞に2度上陸を仕掛けてこれを占領。これに対して後攻と先攻とダブルムーブできた南軍はミシシッピィ軍を駆け付けさせてギリギリの所でモービルの3VPを守りきった。
 またこのターン、メンフィスが要塞化され、グラントに迫られたA.P.HillはVPの巣であるチャールストン、サバンナ方面へと撤退した。
 東部戦域では、先のモンロー要塞攻めを諦めたリーが、リッチモンドの陣地に立て籠もり続けた。
 ちなみに8ターン末の段階で、トータル北軍54VP、南軍28VPであった。
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※ルール解釈の疑問※このターン、北軍がモービル沖合のモーガン要塞(守備1兵力駒あり)に対して強襲上陸を敢行し、お互い「1d(1兵力損失の士気喪失)」の結果を受けて、上陸側敗退としたのだが、私の解釈ではルール〔5.8(8)〕により、実兵力のいるヘクスに対する上陸戦闘では、守備側により大きい結果を与えるか、または実兵力+1損害(上陸戦闘用の仮兵力に該当)でのみ上陸は成功すると判断した。しかし一部では、ルール〔4.7の退却優先順位1〕の「一方が完全に除去されると、もう一方は損害に関わらず自動的にヘクスを支配できる」という解釈をもって、実兵力〔この場合は立て籠もっていた1兵力駒〕が除去されれば、守備側は完全除去されたとして上陸成功とする向きもある。
 この点に関してルールにははっきりした記述・例示がなく、これを否定する根拠はエラッタにもないが、上陸地に1兵力駒があろうがなかろうが、1損害で上陸成功とするのはちょっとおかしい気がするので、私の解釈としては、上陸戦闘で言う「一方の完全な除去」とは、実体駒としての兵力の除去に加えて、仮の守備兵力全体に対する1損害、例えば1兵力駒の守る、都市と鉄道のあるヘクス(ベース1+都市1+鉄道1の計3兵力)なら守備兵力として1+3の計4兵力に対して、2損害与えられれば晴れて完全除去と認められるとしたい。

▼1862年だけでもプレイできればいいかと思っていたら、さすがは古豪のbluebearさん、実に15年ぶりのThe Civil War、しかも仕事で忙しく毎日夜遅くの終業でルールも事前に半分程度しか読めなかったのにも関わらずの飲み込みの速さで、8時間プレイして9ターンプレイできた。結局1862年の頭から1863年の秋まで。
写真はそんな63年晩秋の盤面全景。
9ターン目(第12ターン:1863年9/10月)終了時の盤面全景
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【東部戦域】
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【西部戦域】
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特製の軍管理カード【For the Peopleの指揮官ボックスと(CoA)The War for the Unionのマップと軍ボックスの貼り合わせ】
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by ysga-blog | 2011-05-21 20:24 | 米南北戦争150周年記念 対戦 | Comments(8)
Commented by 友絵少尉 at 2011-08-28 09:37 x
初めまして、友絵少尉と申します。突然のコメント、何卒ご容赦ください。〈大戦略南北戦争〉に第2版があったとは……初めて知りました。私の所有するバージョンは、白いチャートですので、第2版のようです。さて、気になった点がございます。HJの和訳巻末チャートでは、上陸防御力の欄、鉄道でたしかに“1”とあります。ですが第2版の白い英文チャートでは、●の表記です。すなわち防御力加算無しとなっています。現在、エラッタの英文と悪戦苦闘中でして、真実は一体? って感じです。乱文失礼しました。
Commented by YSGA山内 at 2011-08-28 10:46 x
 友絵少尉殿、書き込み感謝であります。同じゲームを好む者として、反応があるのが何より嬉しいです。
 The Civil Warの英文ルール二版には、私も驚き、かくのごとくレポートした次第です。自分自身、The Civil War発売以来30年近くたって、今頃それに気が付くなんてと、目がくらむ思いがいたしました。
 それで、ご指摘を受けて早速、私の持っている英文初版(黄色)の地形効果表を確認してみましたら、こちらは確実に鉄道ヘクスの上陸侵攻防御力「+1」となっていますね。ご指摘受けるまで、気づかずにずっと鉄道+1防御力でやっていました。
 こちらでの最近の論調では、キャンペーンだと勝利得点的にやや南軍有利ではないかという事だったので、北軍の切り札(戦局の打開策)である上陸の成功率を上げさせる、バランス調整の為に、かくのごとく二版では鉄道による追加を無くしたのではないかと推察します。
Commented by YSGA山内(字数制限超過+) at 2011-08-28 10:46 x
 もし、友絵少尉殿の方で、これに対する明確な答えを見つけましたら、是非教えてください。
 また大変図々しいお願いですが、同好のよしみで、エラッタの和訳が形になりましたら、そちらも是非ネット上で日の目を見る形にしていただけますと、その他大勢いらっしゃるThe Civil War(VG)ファンのプレイ精度向上に大きな力となると信じます。
Commented by 友絵少尉 at 2011-08-28 12:56 x
山内さま。
お返事いただき恐縮の至りです。私にとっても目から鱗でした。南軍1SPの守備するヘクスへ上陸をかけたなら、d2を与えなければ全滅させたことにはならない、と。たしかにその解釈のほうが理にかなっている、そう思えました。いままでd1で、やったー、上陸成功! とやっちゃっていたので、恥ずかしいかぎりです。
 さて、鉄道に関してですが、英文ルール25ページ、5.8の7項、列挙されてる防御力の種類は、土地固有の1、そのヘクスのSP、都市、砦、要塞、以上5種類のみでした。やはり鉄道防御力1は新版でお払い箱になったのかな、とそう思った次第です。
エラッタですが(つづく)
Commented by 友絵少尉 at 2011-08-28 13:32 x
英語、私は壊滅的に苦手でありまして、Civil Warへの愛故にとり組んで参りましたが、ギブ寸前でございます。ですが頑張ります(´;ω;`)
ところで、質問させていただいてもよろしいでしょうか?
私のほうでどうしても判らない部分がございまして。
◆指揮官が単独で移動中、敵の軍リアクション内に進入は可能か?
◆1SPが敵の補給切れの大軍に自殺攻撃をかけても、大軍はdを喰らうのか?
ルールブックには明確な記述が無く、協会の皆様のお知恵を拝借いたしたくお願い申しあげます。
特に自殺攻撃、補給切れの恐怖の演出? としては最高にスリリングかと思い、私はdを与えてきました。
原文、29ページ、6.1項、下から8行目、わざわざイタリック体で、"regardless" of the result of the combat と、「戦闘結果に“関わらず”」と強調されております。しかし、です。南軍1SPが、補給切れの25SPを有するポトマック軍に自殺特攻したら、25SP全軍が士気喪失? っていうのも現実としてアリか? と悩んでしまいます。協会のプレイではどのように処理なさってきたのでしょうか? 
Commented by YSGA山内 at 2011-08-28 23:00 x
友絵少尉殿、ここまでのお付き合いありがとうございます。
 ご懸念のルール、気が付きませんでしたが確かにそういう事態は発生しうるものですね。ルール解釈はあくまで私個人の見解であり、YSGAとしての総意では決してありませんが、以下のように考えます。

◆指揮官が単独で移動中、敵の軍リアクション内に進入は可能か?

 敵の軍に隣接する鉄道を指揮官だけがフリーパスで通り抜けたりするのもおかしい感じですし、兵力はダメだけど指揮官は良いみたいな例外を作るのもスマートでないので、やはりリアクション範囲内の指揮官移動は禁止としています。
Commented by YSGA山内(字数制限超過+) at 2011-08-28 23:00 x

◆1SPが敵の補給切れの大軍に自殺攻撃をかけても、大軍はdを喰らうのか?

 これは、やはりそうだと思います。大兵力になればそれだけ補給確保には注意すべしというデザイナーの意図のように思います。また、南部に侵攻する北軍は、南軍の1兵力移動に後方を霍乱されまくるので、うまく行動計画を組み立てて、都市から都市へと飛び石移動して、到着即兵站所を設置するなど対応策を考えておくべきかと思います。
 この大軍が補給線を絶たれて小兵力で混乱させられるというのは、1人で1万の兵に相当すると恐れられたフォレストや、灰色幽霊ことモズビー、半島戦役でポトマック軍の周りをぐるっと回っただけでマクレランを怯えさせたスチュアートなどの活躍を感じさせる良いルールだと思います。それだけに北軍は大局の見通しが立てられないと、勝てないと感じてしまいがちですが。
Commented by 友絵少尉 at 2011-08-29 00:40 x
山内さま。
ありがたいお言葉です。自分のいままでの解釈はまちがえじゃ無かったんだ、と、勇気づけられました。感謝申しあげます。
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