YSGA7月例会の様子その7( Nations in Arms: Valmy to Waterloo『1796年』自作シナリオ試行その②)

(Compass) Nations in Arms:
Valmy to Waterloo
もっちひさん自作『1796年』シナリオ

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96年夏期ターン、仏軍は開始時より持つ「エリン」カードを強制使用。ベルファスト南西の森林地帯でトーン率いる統一アイルランド人連盟軍(2ステップ)が蜂起。

最初に引かれたのは仏軍4マーカー。ボナパルトはミラノに進軍し占領・再建、さらにマントヴァ要塞を包囲したが、難攻不落と思われた要塞はなんと一撃で陥落してしまった。仏軍が要塞包囲に手こずる間に後方補給線切断を図ろうとした連合軍としては、すっかり計画が狂ってしまう。とはいえボナパルト軍も兵力不足で要塞再建は断念。
ライン方面部隊の移動制限は解除されたが、主力のジュールダン、モローが動けないため攻撃は断念。ライン右岸ヘクス3123のクレベール部隊(4ステップ)はライン左岸に戻りヘクス3224のジュールダン軍(史実のサンブル=エ=ムーズ軍)に合流。ヘクス3328のサン=シール将軍は部隊(2ステップ)をストラスブールのモロー軍(史実のライン=エ=モーゼル軍)に合流させると、単独で一気にヘクス3034まで南下。
西部のオッシュ部隊は、ヘクス2029のふくろう党部隊(1ステップ)をヘクス2130から攻撃。ふくろう党指揮官カドゥーダルは戦闘回避しヘクス1930へ。さらに追撃もかわしヘクス1829に退却するが、ブルターニュ半島に追い詰められた形となった。

次は連合軍1マーカー。フランクフルトの襖分遣隊がヘクス3223に移動して道を空けると、ヘクス3424から進撃した襖カール大公軍(史実の下ライン軍、14ステップ)が仏ジュールダン軍(10ステップ)に決戦を挑む。劣勢のジュールダン軍は戦闘回避しヘクス3125へ後退、同ヘクスのマルソー部隊(2ステップ)を編入。カール大公のさらなる攻撃も回避したジュールダンはヘクス3126へ後退し、カール大公3度目の攻撃も回避してやり過ごそうとしたが、ついに補足される。仏軍+4、襖軍+6修正での戦闘はカール大公の攻撃がふるわず両軍4ステップ損害。さらに仏軍の若き天才マルソー将軍、襖軍ウェルネック将軍が戦死する。敗北したジュールダン軍は士気チェックに成功しメスに退却。もし失敗していれば騎兵追撃でさらに5ステップの損害を受け、ほぼ壊滅となるところであった。カール大公はまさに千載一遇のチャンスを逃したといえる。
ラトゥール軍(史実の上ライン軍、8ステップ)は仏モロー軍によるウルム侵攻を恐れ、ヘクス3425からヘクス3427へ南下。
トリノ北西に取り残されていた襖2個分遣隊はヘクス3832、ヘクス3933にそれぞれ移動しマントヴァとジェノヴァの連絡を切断。
これに呼応しヴルムザー軍はマントヴァ北西のヘクス3830山道に移動。ヘクス3831に軍の哨戒範囲が及ぶため、仏イタリア方面軍はミラノからの補給も断たれる事となった。

次に引かれたのは仏軍1マーカー。まずトリノのケレルマン部隊が補給切れに苦しむイタリア方面軍に合流。
ニースの分遣隊はサン=シール将軍と合流。サン=シール部隊はヘクス3535へ。
ライン方面ではドゼー部隊(2ステップ)がマインツを包囲し2度の攻城を行うも陥落せず。しかしこの包囲により襖カール大公軍の補給線が切断された。
機を逃さずジュールダン軍がメスを出撃、補給切れで砲兵が使えず戦闘修正に-4を受けるカール大公軍に襲いかかる。が、さすがはカール大公、3度の戦闘回避を成功させてフランクフルトに撤退。ジュールダンは橋越え攻撃と襖軍騎兵を恐れヘクス3224で停止。
モロー軍もストラスブールを出撃しマインツを攻撃。分遣隊を撃滅し要塞にも打撃を与えたが陥落せず。残り1移動力となった所で、襖ラトゥール軍がストラスブールを包囲するとモロー軍は補給切れになるだけでなく退路を断たれることに気付く。ライン右岸のヘクス3425へ進むか、フランクフルトの襖カール大公軍に突入するか…モローが選んだのは後者であった。カール大公は戦闘回避に失敗、モロー軍8ステップ戦闘修正+6対カール大公軍10ステップ
戦闘修正+1の戦いは仏軍2ステップ、襖軍4ステップの損失でモローの勝利。追撃は免れるもヘッセが中立のためカール大公はヘクス3423へ退却。奮戦したドゼー将軍は負傷。
一方兵力を回復したボナパルトは、まずマントヴァ要塞を再建。残り6ステップとなり、襖ヴルムザー軍と戦うべきか苦悩。補給切れ-4、川越え-2、山道-1、兵力2:1で+1、ボナパルト作戦修正+3、騎兵優越+1、先導部隊+2、副官はマッセナを温存すると+1で計+ 1にしかならない。開始時より持つ「アルコレの橋」カードを使えば川越えが打ち消され+1修正が付くので+4となるが、襖軍も+4なのでダイス勝負。結局ヴルムザー軍への攻撃は断念し、マッセナ将軍に2ステップを与えてマントヴァの守備を任せると、ヘクス3832の襖軍分遣隊を攻撃し撃滅に成功。ケレルマン将軍が負傷するもミラノ、ジェノヴァとの連絡線を回復しマントヴァへ帰還。
西部のオッシュ部隊は逃げるふくろう党部隊をヘクス1729に追い詰め撃滅、ブレストへ。
統一アイルランド人連盟軍は首都ダブリンを攻撃。予想に反して一撃で陥落。この時期インド、南アフリカでオランダと戦争中で、カリブ海やポルトガルにも目を向けねばならないブリテンは本土防衛がやっとで、討伐軍を送る余裕などない。

続いて連合軍2マーカー。カール大公軍はウルムに移動し補給線を回復するも強行軍で1ステップ損失。
ラトゥール軍はストラスブールを包囲、陥落させ要塞再建しヘクス3425へ。
仏軍の補給切れに乗じることが出来なかったヴルムザー軍は「アルコレの橋」カードを恐れヘクス3829へ引き退がる。

続いて仏軍2マーカー。ほとんどの部隊が2回行動済みだったが、春の外交までにイタリアの攻略を確実にしたいボナパルトにとってはヴルムザー軍の存在はやはり目の上の瘤であり、「追加の強行軍」カードを使用して排除を試みる。仏軍6ステップ戦闘修正+8対襖軍4ステップ戦闘修正+3の戦いは、仏軍の攻撃がまさかのピンゾロで両軍2ステップ損害となり、クォスダノヴィッチ将軍が負傷したヴルムザー軍はヘクス4029へ退却。

続いて連合海軍1マーカー。ジェノヴァを追い出されナポリへ退却していた英ネルソン提督は、イタリア方面の戦況悪化を見て起死回生のニース強襲作戦を実行。ニースが陥落すればイタリアの仏軍は全て補給を断たれ、北イタリアの保持は不可能となる。…だが、この決定的な戦いでナポリ軍は要塞強襲にすら持ち込めず上陸失敗で全滅。ネルソンはナポリ軍の不甲斐なさに怒りつつナポリへ帰港。

連合軍4マーカーは動ける部隊がなくパス。

次に仏海軍2マーカー。トレヴィル提督率いるロシュフォールの2個艦隊がビスケー湾の英2個艦隊を北大西洋へ敗走させ、ブレスト封鎖の英2個艦隊に突入。こちらも勝利し英艦隊をボーツマスに籠らせると、艦隊を増強して英仏海峡へ突入。またまた英艦隊を北海へ追いやり、北大西洋の逃走英艦隊を追撃して1艦隊撃破し残りをボーツマスへ追いやって英仏海峡へと舞い戻る、鬼神のごとき暴れっぷり。オッシュ部隊の英本土侵攻すらあり得ない話ではなくなった。

仏3マーカー、襖3 マーカーは共にパスで仏海軍1マーカー。トレヴィル提督は制海権の掌握を狙い北海の英艦隊へ突入、ニューキャッスルへ追い込むが、英アムステルダム封鎖艦隊の迎撃にまさかの敗走、英仏海峡へ退却した。
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96年秋季ターン。

最初に引かれたのは仏軍1マーカー。
西部のオッシュはトレヴィル提督の奮戦によっても英艦隊の優勢は覆っておらず英本土侵攻は難しいと判断、ヘクス2529まで長駆移動。
イタリア方面ではサン=シール部隊が寡兵良くボローニャ攻略に成功、要塞を再建する。
イタリア方面軍司令官ボナパルトはイタリア共和国建国の野心を抱き、ヴェネチア共和国に宣戦布告しこれを攻略。共和国1200年の歴史に終止符を打つと要塞を再建、再びマントヴァへ。
ライン方面ではジュールダン軍が補給妨害のためマインツに分遣隊を残すとストラスブールを攻撃、奪回。
モロー軍もメスへ後退して戦線整理。

次に連合海軍1マーカー、ネルソン提督はナポリ艦隊と共に地中海へ出撃、仏2個艦隊と海戦。数で勝るネルソン艦隊は鎧袖一触かと思われたが、まさかの大敗でナポリ艦隊を失い西地中海へ退却。
この危機にウォーレン提督は北海からはるばる地中海へと遠征、仏1個艦隊を撃破し残余をツーロンに追い込むと、そのままツーロン港を封鎖。

次は連合軍1マーカー。ラトゥール軍はマインツの仏軍分遣隊を蹂躙し、コローニュを包囲するも陥落せず。
カール大公軍はマインツへ進みラトゥールの補給線確保。
ヴルムザーはヘクス3929へ進みヴェネチア奪回を狙う。
また、ヴルムザー軍のアルヴィンチ将軍
はインスブルックへ、カール大公軍のヴュルテンブルグ公はザルツブルグへ赴き春の徴兵準備。

続いて仏軍2マーカー、ボナパルトはマントヴァ要塞をマッセナに預け、春に備えてトリノへ。

次に連合軍2マーカー、ラトゥール軍はコローニュ包囲を継続、これを攻略・再建するとリエージュへ。こちらも一撃で陥落・再建し、悲願のフランドル奪回まであと一歩。
カール大公軍はヘクス3622に分遣隊を配置しラトゥール軍への補給線を二重にするとマインツへ帰還。
ヴルムザーはヴェネチア奪回を断念し、ライン方面の補給線確保のためウルム防衛へ。

次は仏軍4マーカー、モロー軍より分派されたクレベール部隊(4ステップ)はコンデ公率いるバーデンの亡命貴族軍(1ステップ)を攻撃、これを壊滅させバーデンを攻略・再建。

続いては連合海軍2マーカー、ネルソン提督は英仏海峡の制海権奪回のため、3個艦隊で仏トレヴィル提督の3個艦隊と決戦。激戦の予想に反して、経験の差か仏艦隊大勝利。ネルソンは2個艦隊を撃破され、ほうほうの態でビスケー湾へ退却。

連合軍3マーカーはパス、冬営マーカーが引かれターン終了。
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96年冬季ターン
冬季は1回目の冬営マーカーが引かれた時点で終了となる。
フランスは判定勝利を目指すためにジュネーブ共和国およびスイス盟約者団に宣戦を布告。

最初に引かれたのは連合海軍1マーカー。連敗のネルソンは艦隊を再編し英仏海峡の仏トレヴィル艦隊に再挑戦。ようやく勝利をおさめ1個艦隊を撃破、残存艦隊をシェルブールに追いやり北大西洋へ。
ポーツマスに閉じ込められていた艦隊がようやく出撃、2個艦隊がシェルブール封鎖、1個艦隊がアムステルダムを封鎖する。

ここで冬営マーカーが引かれあっさりターン終了。
征服フェイズ、バーデンが仏領となり、パラティネートは隣接するベルクの支配者バイエルンのものとなった。さらに北イタリアにイタリア共和国が建国され、フランスの衛星国となる。
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時間もなくなり残念ながらここまでとなった。冬季ターンに陸軍が動けなかったため、仏軍のジュネーブ、スイス攻撃も襖軍のアントワープ攻撃も起きず引き分けが確定していたが、もし両軍が上記目標を占領し併合やマイナーアライ、同盟国化していたら、翌97年春期には両軍20ステップ以上の増援を受け、アントワープや北イタリアをめぐり更なる激戦が起こったことだろう。

シナリオの反省点としては、当初ピエモンテ軍戦闘ユニットがマップ上に無い時のみだったトリノの自動的降伏を常時にしてしまったため、ケレルマンでトリノを占領しボナパルトが北から襖軍を攻めて補給切れにするという、今回の作戦(友絵少尉、お見事でした)が決まると襖軍がなすすべがない点、そして英海軍にはハウ提督の退役、フッド提督の左遷、ジャービス提督のスペイン派遣、エルフィンストーン提督の対オランダ戦争従事といった歴史的事実を反映させたのに、仏海軍はリサーチ不足でそのままにしてしまい英海軍の苦戦を招いた点である。
前者には当初ルールを適用し、後者には
仏海軍トレヴィル提督およびミシエシ提督の除外(両者ともこの時期は閑職にまわされていた)でバランスが取れると思う。

by ysga-blog | 2014-07-06 19:46 | 【その他ナポレオニック総合】 | Comments(0)
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