かえってボードより再現性の高いバルジ大作戦カードゲーム:(DG)NUTS! を南北フルセット四人戦

(DG)NUTS!
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バルジ大作戦カードゲームを、南北セット合同のフルキャンペーンで四人戦。

 まず、デシジョン・ゲームズという古参ゲーマーからすると粗製乱造ぎみに感じられるブランド名、見た目のチャラさ、そして発売当時、戦場構築型のカードゲームが幾つか出ていたことから殆ど注目されなかった不運なカードゲーム。

 カードゲームと言っても、両軍の初期配置・増援や地形、若干のイベントがカードで処理されるだけで、基本的にはボードウォーゲームと変わらないというのも、

誤解されている大きな要因〔あとフルマップ2枚分ぐらいのプレイスペーズが必要というのも敷居が高い〕。

でも実は、逆にカードという抽象的な方法を採っている事で、そんじそこらのバルジ・ボードゲームより、よほどリアルで再現性が高いという。

ボードだと史実より簡単に攻略されることの多いSt.Vithやクレルボー、バストーニュといった独軍進撃路上の街が包囲されたまましつこく粘れたり、常に連合軍が独軍の西端からの突破に怯えたり(それでいてギリギリ阻止できたり)、本当にバルジらしくなる不思議。
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 上記写真は北端リェージュの街を攻め立てる独軍砲兵群と、やられては入れ替わり、やられては入れ替わる米軍歩兵連隊(なお独軍Nebelwerfer砲兵は、砲撃戦において防御側として撃ち返せない制限有り。要はNebelwerferは攻撃専門ということ)。

 街の位置に河カードが出た場合、その街がその河に架かる橋梁ともなるのだが、守備部隊がいる限り、その橋梁の対岸で渡河を阻止すべく頑張っているので、その街の守備隊を除去しないかぎり、橋梁を渡れないという処理もスマート。
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上記写真は、バストーニュに篭る米軍連隊と支援部隊が重包囲されて補給切れ降伏判定を強いられている場面。

ただし街には士気値上昇効果もあってなかなか降伏までいかない。

だからこそ士気(回復)判定で悪い目が出やすいよう、少しでも打撃を与えておきたいのだが、これがまた街効果で命中の半分近くが無効にされる。
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 今回も、連合軍が「もう止める術がなくなった。残念だ」と絶望したところで、ドンピシャ天候回復カードが出て、最前線の独軍機械化部隊がヤーボに叩かれ、更に南北とも泥濘を出されて、事実上機械化部隊の移動が殆ど不可能となった。

しかも期せずして史実で泥濘が襲ったのと同じ時期(12/22)というのも泣かせる。

 いやホント、良いゲームです!!

by ysga-blog | 2015-07-23 19:28 | 【その他バルジゲーム:総合】 | Comments(0)
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