(Hexasim)Victory Roads ベッサラビア:ヤシー・キシネフ作戦シナリオ全7ターン・ソロ研究...ノープランで攻めていたのでは絶対勝てない...

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ベッサラビア:ヤシー・キシネフ作戦シナリオ

▼シナリオ第2ターン(1944年7月中期)終了時。バグラチオン作戦シナリオとは異なり、このシナリオは第1ターンからソ連軍補給判定、サポート・フェイズ、スタブカ・フェイズを順にこなしていく。補給フェイズに気を付けないといけないのは、ソ連軍唯一の対岸橋頭堡であるヘクス6459が橋の無い大河越しの為に補給切れである事と、サポート・フェイズには事前に無作為引きしたサポート・チット3つを元手にして、2D6÷2(端数切り捨て)マイナス1(鉄道上にない攻勢縦深(TO))のサポートチットを更に無作為引きする事、そしてスタブカ・フェイズに戦略予備ボックスから予備兵力を投入できる〔またはサポートチットを引かずに攻勢縦深(TO)を移動させる〕事である。
 今回は序盤のソ連軍攻勢がかなり上手くいった。しかし意外なほど多い独軍装甲師団により、突出したソ連戦車軍団も手酷く叩かれる。このゲームの戦闘結果表は攻撃側有利なので、独軍もただ守るだけでなく積極的に反撃して敵の力を削ぐ方が良い。また、注意しないといけないのはソ連軍攻勢縦深(TO)が位置するヘクス5755が最前線に近すぎるので、油断して正面を薄くするとヘクス5756から攻め上がられて攻勢縦深(TO)が蹂躙される恐れがある。もしそうなると保有チット全損の上、遥か後方のヘクス5052へ弾き飛ばされるので〔実質的シナリオ敗北〕、ヘクス5756と5855は入念に守りを固めておく必要がある〔直接、攻勢縦深(TO)に護衛の為の軍団をスタックさせるのも一案〕。
 ソ連軍の出鼻を挫いたあと独軍は、早くも「総統のご意志に反する撤退」を宣言して、黒海側戦区から大撤退を行った〔ただし渡河点には捨て駒残置〕。なお蛍光黄色チットは攻勢縦深(TO)の範囲を表している。 
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 独軍としては第1ターンには反撃を行ってソ連軍の出鼻を挫き、第2ターンに敵がヘクス6459から6761の線で河を渡ってきたら、すかさず「総統のご意志に反する撤退」を宣言してヘクス列59**以東から総撤退するのが最善かと思う。特にシナリオの場合は。なおキシネフ、ヘクス6358、6761に捨て駒を残置させる事で、迂回進撃したソ連軍を補給切れにできる可能性が高い事を留意する。
 ちなみに、キャンペーンゲーム的観点から言うと、「総統のご意志に反する撤退」に関する罰則が無いので毎ターン気軽に行うことができるのが問題となる。独軍としては「総統のご意志に反する撤退」ルールの良い練習になるのだが、ソ連軍としてはキャンペーンでは考えられない速さで敵に逃げられるのでシナリオ限定の変な戦い方となってしまう。私案だがこのシナリオにおいては「総統のご意志に反する撤退」は1回しか行えないとするか、または「総統のご意志に反する撤退」1回につき、「独軍装甲師団の盤外撤退」による勝利条件緩和1レベル分打ち消しとするのが良いと思われる。
 ただし、今回のプレイに関しては、オリジナル・ルールのままで行った。
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▼シナリオ第3ターン(1944年7月後期)終了時。ソ連軍は独軍の撤退の速さに驚き、その退路を断つべく無理押しして敵中深く攻め入り、逆に撤退中の独軍に封じ込められる場面を作ってしまう。
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▼シナリオ第4ターン(1944年8月前期)終了時。 逃げまくる独軍を全力で追うソ連軍だが、退路を絶って攻撃できないので思うように戦果が挙がらず。それどころか余裕のある独軍は出過ぎたソ連軍を叩いた上に、1個装甲師団を盤外撤退させる。
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▼シナリオ第5ターン(1944年8月中期)終了時。 独軍が大撤退してしまったので攻勢縦深(TO)の範囲外となり、仕方なく攻勢縦深(TO)も移動モードにして前進させる。しかし毎ターンただ漠然とノープランで全面攻撃する為に、手に入れたサポートチットをすぐに使ってしまうので大攻勢を宣言できず、必然的にサポートチットを引ける数も少なくなり、肝心のルーマニア降伏チットを引き当てる確率も低くなる。そのせいで、いつまでたってもルーマニア軍が足止め部隊として捨て駒され、それだけソ連軍の進撃も遅くなった。そう考えると、序盤の攻勢を終えたらすぐにチットを温存し、大攻勢を宣言してチットを沢山引くことを心がけるべきだろう。
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▼シナリオ第6ターン(1944年8月後期)終了時。 独軍前線がほぼフルスタックで守られるようになり、逆にソ連軍の方が攻め立てられる場面が出てくる。攻勢縦深(TO)が移動モードでは攻勢が持続できないので、早めに攻勢縦深(TO)モードとしたが、それでも範囲カツカツであり、もはやソ連軍敗色濃厚である。独軍は余裕で、もう一個装甲師団を盤外移送させた。
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▼シナリオ最終第7ターン(1944年9月前期)終了時。結局、勝利条件の1つも履行できず、独軍大勝利となった。根本的な敗因は、何の計画性もなく、場当たり的に攻撃し続けたことにある。やはり攻撃⇒攻勢縦深(TO)移動⇒チット蓄積⇒大攻勢宣言して大量にチットをゲット⇒ルーマニア降伏という流れを作らないといけない。
 それにしても、バグラチオン・シナリオも大変面白かったが、このベッサラビア・シナリオも十分面白い。キャンペーンの練習用としてでなく、単体のゲームとしても非常に考えさせられて、なおかつ白熱の展開になるというのは、非常に良く出来たゲームである証拠だろう。 
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ベッサラビア・シナリオ

概要
地図:シナリオ専用マップを使用
長さ:7ターン、July IからSeptember Iまで
天候:July Iターンは好天・晴れ

初期配置
 キャンペーンカードより、ヘクス番号が青地に記載されたグループとSTAVKAボックスのユニットを使用します。
 ソ連軍プレイヤーはサポートマーカー3個をランダムに引き、南TOの「使用可能なサポート」ボックスに配置します。

増援
 このシナリオには増援は登場しません。ただし、ソ連軍プレイヤーはSTAVKAボックスを使用できます。

シナリオ特別ルール:
・ヒトラー信任トラックは使用しません。
・ODESSAとMOGILEV-PODOLSKIがソ連軍補給源です。
・ヘクス4263と4269がドイツ軍補給源です。
・ソ連軍プレイヤーは大攻勢を開始するターンにのみ、自軍のTOを優先TOとして宣言できます。この宣言はゲーム中に一度しか行えません。
・ソ連軍プレイヤーは毎ターン1RPを受け取ります。
・ドイツ軍サポート:ドイツ軍プレイヤーは毎ターンサポートマーカー1個を受け取ります。
・ドイツ軍補充ポイント:毎ターン、1D6を振ってマップ上の表を参照します。
・ドイツ軍プレイヤーはJul IターンとAug Iターンにルーマニア軍ユニット用に1RPを受け取ります。

・装甲師団の他戦域への移送:6ターンまでの間、ドイツ軍プレイヤーはゲームから装甲師団を選んで盤外へ移送する事ができます。移送するためには、対象となるユニットは鉄道移動(6.4)が行える状態でなければならず、通常通りの鉄道移動ポイントを消費しなければなりません。この方法で移送された装甲師団の数が、勝利条件判定の際に影響を及ぼします。

勝利条件:
 ソ連軍プレイヤーには3つの目標があります:
プロイエシュティ油田の占領、ブカレストの占領、ルーマニアの降伏です。

★★★すべての目標を達成:ソ連軍決定的勝利

★★目標2つを達成:ソ連軍限定的勝利

目標を1つも達成できず:ドイツ軍決定的勝利

ソ連軍プレイヤーが目標を1つだけ達成した場合、ドイツ軍が鉄道移動により盤外移送した装甲ユニットの数により勝敗が決まります。
・移送した装甲ユニットなし:ソ連軍限定的勝利
・1〜2個師団:引き分け
・3〜4個師団:ドイツ軍限定的勝利
・5個師団:ドイツ軍決定的勝利

by ysga-blog | 2015-11-03 11:58 | (HEXASIM) 自由/勝利への道戦記 | Comments(0)
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