(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕

(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕_b0173672_15091375.jpg

これさえ読めば、

ミンスクも独中央軍集団も半ターンで締め落とせる!!


 バグラチオン作戦の初期突破が成功するかどうかは、その後のゲームの流れをほぼ決定づけるので、ここで詳しく解説する事でルールの解説も兼ねてみたい

 まず最初に任意で選出・受領できる5+1枚(大攻勢TO特典)の支援チットだが、私案では「レンドリース」1枚、「奇襲」2枚、「戦車突破将軍」2枚、「2ヘクス範囲+2シフト空軍」1枚が良いと思う。

(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕_b0173672_21421965.jpg

 まず攻勢縦深の範囲を5ヘクス延長できる「レンドリース」チットを使い、北部ヴィテブスクの穴とも言える半減面の独軍歩兵師団(256歩兵師団)1個と、同じく南部ボブルイスク前面の半減面の独軍歩兵師団(36歩兵師団)1個に対して、それぞれ「戦車突破将軍」を乗せたスタックで、「奇襲」(移動前にボーナス的な攻撃解決)を行って戦闘後前進する。ただし2D6の出目が2か3だと穴が空かないので、両方とも失敗したなら我が身の不運を嘆くしかない(奇襲チットの解決は他に先駆けて行わなくてはならない為、奇襲以外で移動前の突破口啓開は不可能)。

 そして移動フェイズに、北部ではこの穴を潜って後続部隊が扇状に展開する。先に戦闘後前進した機械化軍団は続く移動フェイズに、4移動力の第3機械化軍団(シャーマン戦車イラスト)は戦線背後の森の中に位置する独第4軍HQを、3移動力の第3戦車軍団は独軍保安師団(201保安)を行きがけの駄賃に攻撃する。高比率戦闘なので突破も得られ、ほぼ確実に突破移動でミンスクに2個戦車軍団が隣接できるからである。

 なお、突破移動は原則として半減移動力なのだが、第3戦車軍団(3移動力の白塗りT34/85戦車イラスト)には、事前に「戦車将軍(突破移動でも全移動力発揮)」チットの一人を付属させておくことで、レペル(ヘクス5722)の201保安師を寄り道攻撃してもミンスクへ駆け寄る事ができる。

勿論ミンスクは開始時戦線から10ヘクスの奥地なので、第3白ロシア正面軍司令部(HQ)の補給範囲9ヘクスが届くように突破口を固めておく(道路/鉄道沿いだと0.5ヘクス換算になるのを忘れずに)。

こうすると、ほぼ確実にミンスクを初手(第1ターンの赤軍プレイヤーターン)で攻め落とす事ができる。

 なお第1ターンでミンスク陥落なんて早過ぎるように感じられるかもしれないが、史実においてミンスクは7月3日に陥落しており、バグラチオン作戦の開始が622日だとすると、およそその10日後、ビクロドに合わせると丁度1ターン(10日間)の範疇に収まっているのが分かるだろう。

そして大抵モギレフも1ターン目に陥落するが、こちらも史実では6月28日に陥ちている。

(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕_b0173672_15091345.jpg
 これら例示写真では分かり易いように補給線遮断ヘクスに、別ゲームから流用してきた孤立マーカを置いている。なお、北部の孤立マーカは、最高比6-1攻撃で、ほぼ確実に戦闘後前進できる見込みなので、参考のために先取り配置している。
 ちなみに、任意選択以外の支援チットは、ランダム引きされたもので、プレイの度に個数も種類も毎回異なることに注意。写真はその一例に過ぎない(これでレンドリースの2枚目が引けると大変ラッキー)。
(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕_b0173672_15091341.jpg


 ミンスクの電撃占領に関してはこうだが、言うまでもなく、同時に枢軸軍主力の包囲殲滅も狙わなければならない。

 その為に2個目の「レンドリース」チットを任意選択に含めるのを諦めて、追加の「奇襲」と「戦車突破将軍」を選んである。

 これらを南部6133ヘクスの第1戦車軍団(1TK)と18歩兵のスタックに載せて奇襲特典で1歩北上させ、6031ヘクスの独軍第36歩兵師団を攻撃。よほど運が悪くなければこれを除去して戦闘後前進できるので、続く移動フェイズに、戦車将軍特典の殆どの地形を1MPで移動できる効果を利して、ボブルイスクの背後へ回り込ませる。 

 詳しくは併載の写真(全て赤軍第1ターンの移動フェイズ終了時で攻撃解決前のもの)にあたってほしいが、補給線に関してのみ効果を発揮するZOCと、橋でしか大河を渡れない補給線のルールにより、これらの移動だけで最前線(中央軍集団バルコニー)の独軍がゴッソリと補給切れになっている事がお分かりいただけると思う。

(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕_b0173672_15091333.jpg

 その後のプレイにも言えることだが、肝心なのは戦闘解決の順番をよく考えて、戦闘後前進で敵の補給を切って防御力を半減させる事である。

前述した通り、任意で選出した支援チットとは別に5~10枚の支援チットが追加で得られるので、それを上手く組み合わせて大突破を模索して欲しい。航空支援と砲兵支援は累積させられるので(航空同士や砲兵同士の累積は不可だが)、ボブルイスク正面の様に地形が厳しく、攻撃兵力が乏しい所では、4シフトアップぐらいさせて丁度良いぐらいだ。

 なお突破の段階では、極力低比率攻撃は自重する。なぜなら下手に低比率攻撃を行って失敗すると、防御側戦闘結果としてリアクション移動を誘発する恐れがあるからだ。

 もちろんリアクション可能範囲に予備移動できうる敵がいなければ、その限りではない。

 このように戦線突破には大量のチット投入が必要であり、歩兵戦力の増強と合わせると長い準備期間が必要となる。


更に赤軍の場合、HQの指揮補給とは別に、攻勢縦深(TO)が重要になっている。リバティの米英軍も支援チットの効力発揮には策源範囲が重要だったが、ビクロドではチットの効果に加え赤軍歩兵の増強面を維持するには攻勢縦深の範囲内である事が求められる。

言い換えるなら攻勢縦深の範囲外へ出た増強面の歩兵は通常移動で3、または戦略移動で5MP使う移動をしたなら通常面(実質的1ステップロス)となる上、範囲外で攻撃を行う、または敵から攻撃されて退却を求められると自動的に通常面となる。なお、攻勢TOと移動TOの範囲が重なっている所では、通常面の歩兵軍団を増強面に強化できない〔10.3.2〕。ちなみに歩兵を増強させる際は原則的に道路または鉄道上に位置していないといけない〔10.3.2〕。

 更に機械化部隊も範囲外で平地以外にいる敵を攻撃したり、川越え攻撃したり(要は範囲外で戦車や騎兵が、平地以外を攻撃すると自動的に1損耗被る。泥濘時には攻撃=自動的追加1損耗を受ける。

 また、攻勢縦深(TO)の移動も特殊で、サポート・フェイズに移動モードのTOが支援チットを貰わなければ原則3ヘクス前進でき〔11.6.2〕、更にスタブカ・フェイズに予備ユニット投入の代わりに移動を請願する事によって〔12.3〕、ダイス判定でTO優先度〔優先TO、通常TO、二線TOの3種類のいずれか〕に従ってゼロから最大5ヘクスまでの前進ができる。言い換えるなら同一ターンに最大2回移動できるわけだ〔前線から大きく引き離された遠隔TOなら更に3度目の移動可〕。

 なお、いずれかのTOが大攻勢〔11.3.3の注意と12.1.1参照〕を発動していない限り、移動しないTOで、かつ二線TOに指定されていないTOなら全て、スタブカ予備を登場させるか、支援チットを引く権利を有しているのを忘れないようにしたい。

 ちなみに毎ターン、優先TOと二線TOを一つずつ指定し、残りは全て通常TOとみなされるのは、優先TOが優遇された分だけ二線TOが割を食うという、不断の不公平・不平等・奴隷制を感じさせ、好感が持てる。

 なお、勘違いしやすいが司令部(=補給範囲)と攻勢縦深(=戦闘範囲)とは全く異なる概念である。決してTOマーカはHQユニットと組ませなければならないとか、HQTOを運ぶとか、TOと共にHQが移動しなければならないわけではない。TOマーカだけが単独で路上に置かれ、独立して移動できるのである。また、TOの移動には面倒な手順が必要だが、HQはユニット記載の移動力を自由に動いて良い。

 また、範囲こそ狭いながら、移動面TOの攻勢縦深内であれば、罰則なしに攻撃的、進撃的行動が許される。ただし非二線かつ移動面TOは支援チットを1枚しか受け取れず、チットを受け取ってしまうと移動を行えない。

 とにかく大攻勢TO指定すると、それ以外のTOは一つたりともチットを受領できず、いかなる移動も行えない。それゆえ赤軍を複数のプレイヤーで分割担当する場合、俺も俺もとTOの移動や、支援チットを求めるとチットが分散し、チット6枚の事前備蓄が前提とされる大攻勢を仕掛けられないといった事態も起こりうる。史実のバグラチオン作戦は、このゲームで言うと2ターン連続で一つの攻勢縦深(TO)が大攻勢を行っているわけだが、赤軍を3人とかで分担していると、なかなか遠慮して大攻勢を独占できない。その意味では事前の話し合いが必要だろう。

 リバティにはなかった4つの攻勢縦深(TO)の存在は、確かにルールを複雑にしているが、これがあるがために多人数プレイをより面白いものにしている。

 そして攻勢縦深マーカを前進させると言う事はその範囲が半減するので、進撃した歩兵戦力は必然的に激減する事になる(範囲外の非平地を攻撃する戦車・騎兵も自動的に追加1ロス)。

 かくして、チット、縦深、歩兵の三連コンボによって、赤軍進撃の緩急が自然な流れの中で再現される。

(Hexasim)Victory Roads:更に!これさえ読めばミンスク一撃奪取どころかドイツ中央軍集団も一網打尽!!〔1ターン10日間なので史実通り〕_b0173672_01292151.jpeg


by ysga-blog | 2015-11-20 23:12 | (HEXASIM) 自由/勝利への道戦記 | Comments(0)
<< (Hexasim)Victor... 遂に届いた、シモニッチ最新作(... >>