戦争を開始いたしましょう...War Storm Seriesシステム解説❹(Compass)Paths to Hell 東部戦線1941

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【白兵戦の例】

 適当な図版が前作「フランス戦1940(LBF40)」のものしか見当たらないので、こちらを例にとって白兵戦システムの解説を進めたい。国籍カラーや名前が異なるだけで、数値的にはソ連軍として流用しても問題ない。
 まず基礎知識として、白兵戦にはAFVの参加しない『格闘戦〔Hand-to-Hand Combat〕』、歩兵がAFVと協同活性化して移動開始時から一緒に敵ヘクスへと突撃する『歩戦協同突撃〔Armored Support〕』、AFVだけで非AFV敵ユニットを蹂躙する『戦車突撃〔Armored Assault〕』、歩兵がAFVを含む敵ヘクスへと突撃する『対戦車突撃〔Anti-Armored Assault〕』の4つがあると覚える。
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▲協同活性化と格闘戦。手番(ラウンド)を得た仏軍はファイア&ムーブメントの原則通り、射撃で目標を撃ち減らし、煙幕で接近路を作って友軍の突撃を支援したいと考えた。そこで指揮範囲の長い歩兵「C」中隊長を先導として宣言し、その指揮範囲の2倍までの距離に居る歩兵「B」中隊長と協同活性化を行うと宣言。
お互いの指揮値の合計3以下を1D6で出せば、協同活性化に成功する。そして出目は3で成功した。
 もし4以上であれば、歩兵「C」中隊長には即座に活性化済みマーカが置かれ、配下の「C」中隊(歩兵3個小隊と迫撃砲)は受身の臨機射撃以外このターンには何もできなくなるところであった。だけが活性化する。
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▲活性化に成功すればアクションの順番は完全に自由なので、まず歩兵「C」中隊所属の3個歩兵小隊で、突撃対象のヘクス410(ヘクス地形:独立家屋)の独軍スタックを集中射撃する(「C」中隊長の指揮範囲内なので火力合計できる)。ちなみに独立家屋に立て籠る敵を視認するには3ヘクス以内に近づいていないといけないが、2ヘクス以内なのでその条件はクリアしている。
 歩兵5火力×3なので計15火力だか射撃戦闘結果表には14火力の次は16火力となっているので、最大公約数の14火力欄を見つつ、2D6を振って7を出し、その結果は「4」だった。
独立家屋の防御値も4なので、独軍は1ステップロスを被った。
 独軍は歩兵と機関銃のいずれかに損害を割り振らなければならないが、機関銃小隊の方が貴重なので歩兵小隊に1損害を割り当てた。無作為判定でどちらに割り当てるか決めなければならない。その結果歩兵小隊に命中した。
さらに指揮官を含むスタックからステップロスが出たので、指揮官除去チェックも行わなければならない。2D6を振って修正後1以下になれば除去されるが、その射撃で被った合計ステップロス数がダイス修正されるので、2を出すと除去されることになる。しかし出目はピンゾロではなかった。
 続いて迫撃砲がヘクス510に薄い煙幕を撃ち込む。ちなみにLOSを完全に遮る黒い濃密煙幕はシナリオで指定された盤外砲兵のみ撃て、盤上の迫撃砲は灰色の薄い煙幕しか撃てない(しかもシナリオで特記がある場合のみ迫撃砲は煙幕を撃てる。独ソ戦41のシナリオでは迫撃砲で煙幕を撃てる物はなく、自作シナリオ用となっている)。
 迫撃砲で煙幕を撃つ場合も着弾偏差チェックが必要で、1D6で4以下で目標ヘクスに着弾、5、6で1ヘクス偏差する。この例では3を出して、無事ヘクス510に薄い煙幕マーカを配置できた。
ちなみに煙幕マーカの数字は、煙幕が持続する活性化ラウンドを表す。薄い煙幕は4ラウンド継続なので原則このラウンドを含めて仏⇒独⇒仏⇒独の手番が終わると霧散(除去)する。なおラウンドはパスしたり、次ターンにダブルムーブになったりするので交互陣営は目安にすぎない。
 いずれにせよ、これで全ての「C」中隊はアクションを行ったので、活性化済マーカが全ての「C」中隊ユニットに置かれる。
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▲続いて本命の白兵突撃を開始する。
 ヘクス710の森にいた仏軍歩兵「B」中隊の歩兵3個小隊スタックが中隊長と共に森を飛び出してヘクス611を経て煙幕のあるヘクス510に突入して、残りの移動力で独軍スタックのいるヘクス410への突撃を宣言した。
 移動力的に余裕があるので他のヘクスから突入する選択肢もあるが、他のヘクスでは余計に臨機射撃を受ける可能性があるので安全策を採っている。
 なお、AFVによる戦車突撃(アーマーアサルト)と異なり徒歩ユニットによる突撃の実際の解決は、同一ラウンドであればどのタイミングでもよいので、突撃対象の敵の周りに友軍を集めてから、一斉に突入を宣言したあとに解決することもできる。
例えばヘクス710の3個小隊がそれぞれ別ヘクスへ移動して、1個小隊ずつヘクス509から410へ、510から410へ、310から409へと一斉突撃してもよい。
もちろんそれぞれ突撃前モラルチェックがあって、それに成功しないと突入できず、その際にはスタックする共に突撃する中隊長の指揮範囲内ならその指揮値を有利な修正として活用できる為、共に突撃する中隊長の指揮範囲内にいた方が確実な場合がある。
またスタック制限はあくまで片側9ステップ上限なので、突入成功したユニットが9ステップに達したら、それ以降は突入モラル判定できない〔オーバースタック禁止〕。
 この移動に対しヘクス410の独軍スタックは臨機射撃を行えるが、リアクション・マーカーなしによる火力半減もさることながら、薄い煙幕越しのヘクス611への射撃は火力コラムマイナス2、煙幕ヘクス510内への射撃でも1コラム不利になるので、突入時防御射撃に賭けることにした。
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▲仏軍は突撃の実施を宣言。これに対し独軍は突入時防御射撃を行う。上図の通り、1ステップロスした歩兵は火力が1減るので5火力、機関銃4火力の計9火力で、突撃発起点であるヘクス510に対する射撃として解決する。
 地形は平地だが薄い煙幕があるヘクスへの射撃になるので1コラムダウンして8火力欄で解決される。2D6の出目は11で、移動中である不利修正1と6ステップ以上存在する不利修正1が適用されても9にしかならず、火力8欄の9はちょうど外れであった。
これがもし煙幕がなくて火力9のままなら修正後出目9でも2ヒット(平地防御値2なので1損害)だったので、目論見通り煙幕支援に助けられた格好となった。
 ちなみに突入前防御射撃は、まだ未活性かリアクション・マーカを載せているなら全火力で、既に活性化済みなら半減火力での射撃となる。
また指揮統制外マーカを乗せているとスタックしていても火力合計できず、潰走マーカが置かれていると防御射撃不可となる。
 なお1ユニットは同一の突撃に対して防御射撃を1回しか行えないので、複数ヘクスから突入宣言されると、いずれかを選んで撃つしかない。
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▲幸運にも防御射撃を無傷でくぐり抜けたので、続けて突撃前モラルチェックを行う。
 中隊の基本モラルは7だが、中隊長が共に突入し、その指揮範囲内なら指揮値を有利なダイス修正にできるので、小隊ごとに2D6判定して9以下を出せば突撃できる。
その結果は3個とも成功であった。
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 続いて白兵戦力の算定に移る。
 まず攻撃側の仏軍歩兵は全て完全戦力(3ステップ)なので、上掲の戦力算定表の横列「歩兵」、縦列「ゼロ損害」の『4』戦力×3=合計12戦力となる。
防御側の独軍は歩兵・1損害で3戦力+MG・ゼロ損害で3戦力の計6戦力となる。これを一般的な戦闘比に直すと2対1となった。
モラルが8以上だったり、AFVと一緒だったりすると修正が適用されるが、今回は該当するものがないので、コラムもそのまま出目(1D6)のそのままを使う。
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 振った出目は3で、結果は「1/1R2」だった。見方は攻撃側1ステップロス、防御側1ステップロスと2ヘクス退却となる。
(図例では独立家屋で+1ダイス修正となっているが、集落と森でようやく+1なので間違いと思われる)
 独軍スタックは歩兵に1損害を適用して半減戦力面とし、2ヘクス退却した。また損害が出たので指揮官除去判定も行わなければならない。
 白兵戦に勝利した仏軍はヘクス410に移され、いずれかの小隊に無作為に1損害を被らせた上で、指揮官除去判定を行う。
 また、両軍とも損害を出したので、白兵戦で一方的に損害を出したことによるモラルチェックは免除される。

【歩戦協同突撃】
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▲次に歩戦協同突撃(アーマーサポート)について例を挙げたい。
 独軍の手番に独軍歩兵「K」中隊(F機関銃小隊も配属されている)は、ファイア&ムーブメントの原則で、撃ち白ませてから協同活性化している突撃砲と共に歩兵をヘクス807の森に突入させたいと考えた。
 歩戦協同突撃は、移動開始時にAFVとスタックしている徒歩ユニットであれば行えるが、その友軍AFV中隊と協同活性化に成功していることが前提条件で、なおかつ敵AFVのいるヘクスやAFV侵入禁止地形ヘクスに対しては行えない。
 まずヘクス606の「K」中隊歩兵と機関銃小隊の10火力で射撃を加え、1ステップロスを与えた。役目を果たしたこのスタックに活性化済みマーカを乗せる。
(森に籠る敵は3ヘクスまで近づかないと視認できないが、2ヘクスの位置にいるので問題なく視認/射撃できた)。
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▲続けて、ヘクス605の突撃砲とスタックした歩兵が白の矢印の通り、ヘクス807へ突撃を仕掛ける。ちなみにヘクス807の森まで歩兵は4MPで移動でき、突撃砲は8MPで行けるので突撃可能。
 なお、この移動経路ではヘクス908の陣地にいる仏軍スタックは林と森が邪魔してLOSが通らないので臨機射撃できない。
 ヘクス807の仏軍は臨機射撃でなく、突入前防御射撃を行うことにした。
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▲独軍が突撃の実施を宣言したので、突入される仏軍スタックは防御射撃を行う。1損害喰っているので火力が1減るが9火力あり、出目8でこれに移動中による不利1、6ステップ以上による不利1、装甲援護による有利+1による相殺後マイナス1が適用されて修正後7となった。これは9火力欄で3ヒットを意味し、平地の防御値2で割って1ステップロスが突入側の独軍歩兵に適用される。
 続いて突撃前モラルチェックだが、AFVと歩調を合わせての突撃では頼もしいAFVに励まされてモラルチェックを免除されるという大きな特典がある。本来なら指揮官もいない、損害も出たでかなり厳しい突撃前モラルチェックを覚悟しないといけないところだが、諸兵連合効果でフリーパスで突撃できるのは非常に大きい。
 仏軍の選択肢としては、歩兵に対する防御射撃の代わりに、対戦車突撃を以てする防御射撃を行うこともできたが、これには対戦車突撃前モラルチェックが科される上に突撃砲に返り討ちにされる恐れもあり安全策を選んだ経緯がある。
逆にもし突撃砲を撃退できれば、共に突撃するはずだった歩兵も恐れをなして自動的に突撃不可となるのだが、ハイリスク・ハイリターンと言わざるを得ない。
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▲そして白兵戦力算定に移る。まず攻撃側の独軍は歩兵・ゼロ損害で4戦力、歩兵・1損害で3戦力、3号突撃砲B型(無傷3ステップ)で8戦力による計15戦力。ちなみに車両白兵戦力の見方は、3凸を例にすると次の通り...
 8(ゼロ損害)-6(1損害)-4戦力(2損害被っていると)
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 守る仏軍は7戦力で、戦闘比は2対1となる。
 ダイス修正は独軍が歩戦協同(アーマーサポート)で有利なマイナス1、歩兵のモラルも8なので有利なマイナス1、防御地形が森なので不利な+1が適用されて相殺後修正はマイナス1となった(図例では何故か現場にいもしない独軍指揮官修正が1入っているが意味不明。勘違いと思われる)。
 出目は3で修正後2となり、結果は「1/2R1」となった。
 仏軍は2損害を喰らって1ヘクス退却する。
 独軍は1損害を喰らったものの白兵戦には勝利して、ヘクス807を占拠する。
 ただし今回も、一方的に損害を受けた側はいないので、モラルチェックは免除される。

by ysga-blog | 2018-02-03 06:40 | 【その他戦術級ゲーム:総合】 | Comments(1)
Commented by ぐちーず at 2018-01-27 22:45 x
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