西新宿の伯父貴の口癖は「やるなら今しかねぇ」...Tales of the Arabian Nights(Z-Man)ゲームシステム解説➊ テイルズ・オブ・ジ・アラビアン・ナイト 千夜一夜物語

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(Z-Man)Tales of the Arabian Nights
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174.pngかつてウォーゲーム・ブーム期のタクテクス誌に(AH)「アフリカ探検」イラスト葉書とリプレイを投稿し、目次ページのイラストと読者のページにそのリプレイが掲載されたほどの「アフリカ探検(ナイル河の水源探検)」愛好家として、偉大なナイル河の源流探検家リチャード・バートンが訳出して欧米にも広めた『Tales of the Arabian Nights』に興味がないわけがなく...
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 1985年にウエストエンド社から出た『Tales of the Arabian Nights』初版〔上掲写真〕に興味津々だったものの入手のアテもないままブーム期も去り、ウエストエンド社も消滅して、YSGAメンバーで唯一のプレイ経験者であるMiuさんの『あのゲームは面白かった』という感想を聞くに甘んじていたのが、何とも心残りであった。
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↑そんな今から4年前、2014年5月のGW連続例会における、年に一度のYSGA恒例ゲームオークションに、西新宿鮫さんが2009年に米国Z-MANゲームズから再版された『Tales of the Arabian Nights』をダブって買ってしまったからと出品され、知名度の低いゲームだっただけに幸運にも即決で落札に成功。
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↑まさか手に入れられるとは、年来のアフリカ探検好きを諸天が嘉して下さったお陰だと早速、箱を開けて中身を拝んだところ
〔2014.0505.鶴見公会堂にて〕。

 しかし、いくら高名なゴールドバーグが作ったゲームとは言え、ウォーゲームとは全く違う構造のゲームだけに、英文ルールを読んでもさっぱり分からず、「いつかルール教えますよ」と言って下さった西新宿鮫さんを頼みに待つこと4年。
 今や四国に栄転された西新宿鮫さんが、1年以上ぶりにYSGA例会に参加されるというので、無理を押してルールをご教授いただいた〔これ目当てでいらしたMarさんも講義に参加〕。
 しかも、当日、私の対戦相手であったDublinさんには「要塞都市ブレスラウ1945」のプレイを中座することを許していただき、Dublinさんを待たせてのちょっぱやインストプレイとなった。

 そんな訳で、当日に備えてルールサマリーまで作って下さった西新宿鮫さんと、プレイ中のゲームに水を差すのを許して下さったDublinさんの御厚意に報いるべく、(AH)アフリカ探検(VG)Korean War(AH)MBT(GMT)Operation Dauntless(AH)TAC-AIR(Compass)Paths to Hellに続く、「いつかまたプレイする時の為の」ゲームシステム解説記事の第7弾をお届けしたい。

 なお、すぐに売り切れるウォーゲームと異なり、ある程度大きなゲーム会社から出ているので、発売後10年近く経ってもまだ在庫がある〔内容的にも良い再版先に恵まれて嬉しい〕。
 また、英文ルールも以下からダウンロードできるので、英文ルールを読める方はそちらにあたっていただきたい。

Z-Man公式Tales of the Arabian Nights紹介ページ 定価60ドル

Tales of the Arabian Nights リビングルール(英文) ⇔ ダウンロード先
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175.png まずはキャラ・メイキング。6人のキャラ(男女3人ずつ)が用意されているが、性別以外、ゲーム開始時における個性は一切ない。アラジンもアリババもシンドバッドも男性キャラという以外、全く違いはなく、ただのアイコンに過ぎない。
 キャラの個性は、バグダッドを後にして旅立つ動機付けである「クエスト・カード」と、任意に選ぶ3つの「得意技(Skill)」チットのみによる。
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▼初期配置早わかり表
 遭遇カードは一山目なので「朝」ラウンド。
 全員、位置的にはバグダッドにて開始。
 各人の「人生は波乱万丈(Destiny)」マーカと「話の持ちネタ度(Story)」マーカをそれぞれ盤端に記載された表示欄のゼロの位置に置く。
 また、全員、開始時の「財力(Wealth)」マーカは、『貧乏人(Poor)』欄に置かれる。
 次に、一応の勝利条件である、20VPの獲得割り振り〔後述〕を他人に知られないように決めて、任意に18あるスキルから3つを自分のキャラの得意技として選ぶ。
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▼以下は、各プレイヤーが手元に置く「共通プレイヤーカード」
 見方としては、左上に「初期配置早わかり」、左下は「ゲームターンの手順」、中央は遭遇カードで読み上げられた状況に対応した「キャラクターの反応選択肢」、右上は「スキル一覧」、右下の大きな丸は、「性別チット」の表示欄。
 なんでこんなものがと思うなかれ、冒険の中で性別が入れ替わったりする(「君の名は」か!?)。
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▼勝敗なんて野暮な事は言わず、物語の流れを楽しむ為のゲームであるのは勿論だが、一応ゲーム上の勝敗としては、ゲーム開始時、秘密裏に「波乱万丈(Destiny)」「話の持ちネタ度(Story)」合わせて20点になるように任意の組み合わせでそれぞれの最大値を決めておき、これが満たされた形でバグダッドに帰還していればゲーム上の勝者となる。
 まぁ、誰かが勝利宣言しないと無制限に漫然とゲームが長引くので仕方がない。
 ちなみに数字マーカを任意で複数組み合わせられるのは、他人に点数を読ませないため(勝利宣言まで伏せてプレイヤーカードに置かれる)。
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▼ ゲーム開始時に18種類あるスキルの中から、3つのスキルを取得できる。
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・演技&変装
・外⾒
・交渉⼒&⽬利き
・詐欺
・宮廷作法
・忍耐⼒
・運
・魔法
・敬虔
・機智
・学識
・航海術
・魅⼒
・忍び込み&泥棒
・話術
・武器使⽤
・野外知識
・知恵

スキル・チットの一部。開始時は表面の「通常」クラスだが、遍歴の末に裏面の花開いたような黄色の「達人(マスター)」クラスになることもある。
 スキルは遭遇カードに基づく状況確認の際に、要求されるスキルを持つと、劇的な展開となることが多い。
 もちろんどれを持っているかのベストは無い。あくまで遭遇と状況次第の運任せである。従って、自分がキャラに望むものを好きに選べばよい。
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▲ゲーム開始時、キャラに対し無作為に割り当てられるクエスト・カードの一部。と言っても、あくまで「冬の厳しさも知らず、暖かな春、花々の中で囁く水の音を聴きながら暮らせる幸せの都」平安の都バグダッドを出て、わざわざ危険な荒野へと踏み出すに至った動機付けカードに過ぎず、カードに書かれたクエストを達成する義務などは無い。
 もちろん、クエストを達成すると、大きなボーナス(個々のクエスト・カードに記載)が得られることは言うまでもない。

 例えば先日の例会でのちょっぱやプレイにおける私のキャラのクエストは「荒野の呼び声〔Call of the Wild〕」だった。
 これは3つの自分色クエスト・マーカを、盤上のいずれかの山地(茶色)または森林(濃い緑)ポイントにばらまかれて(隣のプレイヤーが任意の場所に置ける。当然、地の果てにテンでバラバラに置かれる)、これを全て踏破できれば(それぞれ現地での遭遇を無事解決できれば)クエスト達成で、そのご褒美は「波乱万丈度2増進」「話のネタ度2増進」「スキル:野外知識」取得となる。⇔苦労の割に、ゆるキャンをこなした程度の評価で大したことない報酬。

 ちなみにまぁさんのクエストカードは「愛を探して〔Seek Love〕」で、劇的度4(を含む)以上の都市(城館アイコン)または野外(山、海、砂漠、森、島嶼)ポイントで遭遇を無事こなしたあと6面体ダイスを1つ振り、出目にその地の劇的度をプラスして9(を含む)以上となれば探していた愛を見つけてクエスト達成。
もし8以下であれば愛は見つからずクエスト未達成で次ターンに必ず現地を離れなければならない。
 クエスト達成のご褒美としては、玉の輿に乗って「財力3レベル向上〔ただし上限:お大尽様 Princely〕」、社会的地位・状態(Status)カード「大臣(Vizier)」と「既婚」を受け取り、故郷マーカが愛を見つけた都市ポイント(野外ポイントで愛を見つけたなら最寄りの都市ポイント)に再配置される。
 ちなみに「既婚」カードの効用は、故郷に戻る度に子宝に恵まれたかダイス判定して、上は麒麟児、下は豚児によって特典が異なる。
 また「大臣」カードの効用としては、他の都市に出向いて遭遇を無事解決する度に、人生は波乱万丈だという度合いが深まり、また話のネタも増えて、その合計が12に達すると補佐官カードは捨てられて「時世の王(Sultan)」カードへと昇進する。
 ただし、社会的地位の獲得は良い事ばかりでなく、故郷から気ままに遠く離れられない(何かと故郷に引き戻される)という縛りを伴うのが地味にリアル。
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▲キャラの財力表示欄

 底辺(左端)から順に、「乞食」「文無し」「貧乏人」⇒「小金持ち」「大金持ち」「お大尽様」「億万長者」となる。
 財力が重要なのは、毎ターンの移動力がこれに依る為で、貧乏人以下は陸路で最大3ポイント、海路を含めば最大2ポイントという許容移動力を持つ。
 なお、陸路と海路を併用する場合は、より遅い方に順ずる。

 これが金持ちなら4・4となり、お大尽ともなると見栄の為に行列を組まないといけないので陸路を含むと3に戻るが、海路だけなら快速船を雇えるので5も動ける。
 更に億万長者ともなれば、豪奢な大行列を組んで威信を見せつけないといけないので陸路を含めば2移動力に低下する反面、海路に限れば6ポイントも動ける。

168.png次回➋に続く...

by ysga-blog | 2018-04-16 18:19 | 【SF/ファンタジー全般】 | Comments(0)
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